目指す登別。
渋滞知らずのまっすぐな道をカーナビの指示するまま快調にとばしていた。右には海をいただき、快晴ならおそらく絵の具のような青が広がっていただろう。実際は曇り空・・・。
車内では車大好きのモモコが大声で歌をうたいつつハイテンションをキープ。私はというと朝4時に起きたので、さすがに単調な道はつらいが、そこは我慢。
さて、どれぐらい走っただろうか、途中から海を離れ内陸へと向かう道へと導かれた。生地図を見る限り、そのまま海沿いを走ってから内陸に向かったほうが県道を通れてよさそうに思われたが、カーナビさんにまかせようということで指示通りハンドルをきる。やがてカーブがわんさかとある山道を走る羽目になり、
恐怖の始まりとなる。
けっこう山に入ったと思われた、すれ違う車はほとんどなく、当然私たちに後続する車もない。そんなとき急に暗くなり、霧が出始めた。さらに上りが続き、一段と薄暗くもなりつつ霧雨。霧は深くなりあっという間にすぐ前も見えない状態へと突入。
昔、六甲の夜の山道で何度か霧を経験したが、そのとき得た教訓は霧が深い場合は前を見ずにセンターラインを見ながら低速で走るということ。(知られたことかな?)
今回も同じように対応した。ただ六甲と違うところは、知らない道であることと対向車を含め私たち以外に車の姿がないこと。
対向車がないのは逆の意味で安全かもしれないが、霧で閉ざされた世界にたっぷりの孤立感。少しドキドキしながら静かに集中して運転していたが、ガイドブックを読んでいたモモママが事態に気づいた。
「やだ~ なにこれ~ こわーい!!!!」 を連発
確かに怖いっちゃぁ怖い。
何がって、言葉の力が怖い。
怖いの一言で、私まで怖くなってきた。うお~。
ここで私が「怖い」といえば、その言葉でパニックにならないとも限らない。ここは一番、思考を端において運転に集中した。下り道のカーブをゆっくり走り、徐々に視界が復活しはじめたと思ったら、ウソのようにパッと霧が晴れた。
モモママには「ああいうときは、怖いって言わずに、笑い話でもしてくれ」と注意したのはいうまでもない。
山道を抜けて家もまばらにみえるようになり一安心。危機脱出~。さぁ走るか!のタイミングでなんと潜んでいたパトカーにスピード違反で止められた(泣 50km/h表示だが、68km/h。たった18km/hオーバー。。。恐るべし道警。
こんな場面では必ずブーたれてた私だが、すでに子持ちになってるので一言だけに抑えた。
「65キロでもつかまえとんか?」
「いえ 15キロオーバーでは取り締まりません」
(あたりまえじゃ)
「観光ですか?どちらまで?」
と助手席の警官。
「登戸」
と川崎市の違う地名をいったところ
「登別ですか?」
と真顔で訂正するので、むかつき
「そこらへん」
道警め。。。
ただ、その警官はこの先になんちゃら隊?(忘れちゃった)その警官とは違う部門?も取り締まりをしてるので、気をつけてくださいとおしえてくれたので、まぁ許したった。
そのころモモコは大声で歌いまくって満足げに寝ていたのだった。