ピーナッツの唄

毎日の出来事や、スポーツ観戦、読書や映画等の感想を中心に、好奇心旺盛に書いています。

流人道中記の事

2020-04-27 14:43:01 | 読書

今回の入院の際、下の娘から本の差しれをしてもらった。柚木裕子著「暴虎の牙」は映画にもなった「孤狼の血」シリーズの完結編で、有名な広島と呉の暴力団抗争と刑事との凄まじい葛藤を描いている。もう一冊は浅田次郎著の「流人道中記」上下巻である。さらに数独問題集の上級編も共に頂いたが、実に難解な問題集でかなり手古摺った記憶がある。入院のベットの上で大いに楽しませて貰ったのでした。 

その中で実に巧みなストリーテラーである浅田次郎著の「流人道中記」が実に面白く読めたのでした。江戸時代の末期、上役の企みで「姦通罪」なる罪名で上訴された旗本青山玄蕃が、切腹を言い渡されたが「いてーからいやだ」と拒否したことから、幕府が下したのが「流人」として蝦夷の松前藩預かりとする裁断であった。かくて町奉行所で半年前に与力となった19歳の若者石川乙次郎が、青森の三厩まで押送人として江戸を発つ。長い道中の中で、200年余も続いた古き江戸時代に定められた、不条理とおもわれる規則に苦悩する人々を見る。ふたりは道中の中で幾多の人びとを救いながら旅を続ける。武士の存在とは一体何だったのか?そんな疑問を抱かせる内容を含んでいる。

       

 

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