7/31(火) 曇り時々雨
昨夜は風と雨が強く、時々テントの雨漏りがするほどだった。雨漏りの修理をするのを忘れていたことを思い出した。
雨漏りは2カ所なのでタープの下にもっとテントを入れればオッケーかな。
雨の中を走りたくなかったので、もう一泊しようかなとぐだぐだとしていた。でも明日も天気は悪そうなので、思い切って南を目指すことにした。
キャンプ場を出たとき、時刻は10時をまわっていた。あまり遠くまでは行けないかもしれないが取りあえず南をめざした。雨はすぐに降り出した。
途中、羽幌の港に寄ってみた。ここから焼尻島への定期船が出ている。羽幌と焼尻は昨年のテレビドラマ「幸福の黄色いハンカチ」の舞台となった場所だ。
高倉健が演じた刑務所帰りの男の役を阿部寛が、倍賞千恵子が演じたそれを待つ女を夏川結衣が演じたのだ。僕は夏川結衣のファンなので訪れてみたという訳だ。
焼尻行きの船の値段は思いのほか高かったので、焼尻行きはまたの機会にとっておこう。
その後何度かひどい雨に遭い、かっぱを着ていても対向車にかけられた水しぶきで身体の中までびしょびしょだ。
道の駅おびら鰊番屋に東屋があったので、休憩のため寄った。バイクから降りてカッパを脱ごうとしていると、南からホーネット、北からVMAXに乗るライダーが入ってきた。
VMAXに乗るライダーは昨日宗谷岬と天塩のキャンプ場で会った人であった。ホーネットに乗ってやってきたのは今日が北海道を初めて走ると言う20代の若者であった。
初めて北海道を走ったときの感動は初めてのときにしか感じることができない。おじさんライダー達は羨ましがった。そして激しく道東へ行くことを勧めたのであった。
国道もいいけれど、国道から外れた道に君だけの風景がある、なんて言ってないけど言っちゃうぐらいの勢いだった。
旅の安全を願って別れ、それぞれの方向に走っていった。
その後も留萌の辺りまで激しい雨に何度か遭遇した。浜益までやってくると雨はまだ降っていなかった。そう言えばまだお昼を食べていなかった。
海鮮丼を食べて活力を取り戻した。もう写真を撮る余裕もなかった。雨の中の移動は思いのほか体力を消耗するのだ。
地図を見て今日の宿泊地を探す。近場で手を打とう。札幌の手前にある厚田のキャンプ場に泊まることにした。
キタキツネの群れる山を越えキャンプ場にたどりついた。テント1張り1000円、大人1人200円と今までのキャンプ場に比べたら倍ぐらいの値段だが、家族なら安くなるだろう。
アブが10匹ほどまとわりつくので閉口したが、長袖、長ズボンなので噛まれることはなかった。今日は風呂はなしだな。幸い町に我らがセイコーマートがあったのでビールとつまみを買ってきた。
この日、キャンプ場に宿泊するのは僕1人であった。静かな夜になりそうだ。しばらくすると雨が降ってきた。早く寝てしまおう。テントに入ってすぐ雷が鳴りだした。近い、1、2km離れているだけらしい。
たぶん大丈夫だけれどかなり怖い。それから雨が強くなってテントの雨漏りがひどくなった。タオルで濡れた場所を拭きながら過ごした。今日はめんどくさいので、降らないだろうとタープを張らなかったのだ。
雨漏りする場所にタオルを置いて雨に濡れないよう丸くなって眠った。