8/3 曇りのち晴れ一時雨
日の出に合わせて起きる。今日は十勝岳に登るのだ。キャンプ場から登山口のある十勝岳温泉まで道道291号のワインディングロードを気持ちよく走っていく。
登山口に着くと小雨がぱらついてきたので雨具を身につけた。結構降ってきちゃったなとしばらく歩いていたら雨が上がった。荒々しい火山の様相が最初に現れる。
そこを過ぎると豊かな緑の中を歩くことになる。以前ここを訪れたときは秋で緑の中に赤や黄色の葉が鮮やかだった。今回は夏で花が多く咲いていた。
四葉塩釜(ヨツバシオガマ)と稚児車(チングルマ)、チングルマはすでに綿毛となっている。北海道の夏は短い。
黒臼子(クロウスゴ)かな?
千島桔梗(チシマギキョウ)もよく咲いていた。
深山川芎(ミヤマセンキュウ)
御前橘(ゴゼンタチバナ)
赤実苔(アカミゴケ)
森林限界を超えて歩いていると上富良野岳に着いた。視界はいまひとつだ。
カミホロカメットク山、この山の名前はどこで区切ったらいいのかいつも考えてしまう。
そこから少し下るとカミホロカメットク山避難小屋がある。
荒涼とした爆裂火口沿いの稜線を行く。振り返ったらその全容が見えた。
こんなところにも生命が。風に乗ってやって来たのだろうか。
そして十勝岳の頂が姿を現した。
十勝岳の山頂に着くと再びガスってしまい眺望は得られなかった。
雌阿寒金梅(メアカンキンバイ)、群生したものも見かけた。
孔雀蝶(クジャクチョウ)
蝦夷小桜(エゾコザクラ)
お花畑を抜けて森林限界を越えた稜線を行く。
これはやばい。明らかに大型獣の排泄物だ。周りはガスっていて恐怖度が上がる。笛を吹いたり手を叩いて歩く。
そして三峰山の岩場を過ぎる。時折チュッチュと声がする。ここは鳴兎(ナキウサギ)の棲息地なのだ。ナキウサギは声はしてもなかなかその姿を見るのは難しい。
大きな岩を下った時に後ろでまた声がした。パッと振り向くと走って岩穴に駆け込むナキウサギの後ろ姿が見えた。やった、ラッキー!
再びお花畑が現われる。
深山烏揚羽(ミヤマカラスアゲハ)
蝦夷躑躅(エゾツツジ)
十勝風露(トカチフウロ)
再びヨツバシオガマ
深山竜胆(ミヤマリンドウ)
黄揚羽(キアゲハ)
富良野岳への分岐まで来た。足も疲れたし、素晴らしい景色にすっかり満腹状態なので富良野岳はパスして下山することにする。
素晴らしい山旅であった。