夢の介音楽夜話

音楽、アート、グリーン、クラフトなどなど徒然なるままに

明るい表通りで

2017年05月04日 | 音楽


高校の頃、Fくんがポールばりにエレキベースを弾きながら「All My Loving」を歌うのを見て驚いた
大学時代エレキベースに持ち替えた私は、ベースを弾きながら歌うことに遭遇する

厄介なのは、異なる二つのメロディを頭の中で同時進行させることだ
ギターの弾き語りがあくまで歌の伴奏であることに対して、ベースは何らかのベースライン、メロディを追っている

言ってしまえば、これは「慣れ」であってそのうちコード進行に合わせて指がある種機械的に動くようになるのだが
考え事をしながら弁当を食べるようなものか、、


カウンターに隣り合わせた方がベースを嗜むと言うことがたまにある
ジャズと伺ってシアトルのブライアン・ノヴァを思い出した、彼はギタリストだがベースも弾く

そしてウッドベースを弾きながら歌うエスペランサ・スポルディングを思い出した
ボーカルもベースもジャズだ、正確なタッチとほとばしり出るようなフレーズの数々

そんな語らいの後でバイオリンの修理を楽器店に持ち込む
子供の頃、母が買ってくれたものを修理して孫娘に託したい、そんなことを思う年齢になってきた

楽器店には夥しい数のビオラ、バイオリンが並び、試奏する子供さんと親御さんが佇む
コントラバスが4台ほど立っていて、駒を外したレトロなものが目を惹く

「relic」と言うのか、敢えて古色蒼然を施してあるドイツ製の新作で百万円ほどのものらしい
黒みがかった着色のスプルースの本体に、無着色のメイプルのテールピースがお洒落だ

店員のお嬢さんは専門学校でバイオリンを2台製作してこの楽器店に籍を置いたらしい
作業机の周りには工具が並びリペアや調整を担う、弓の馬の毛の張り替えを2時間ほどで完了させてくれた

さて孫娘にどのように興味をもたせてやる気を出させるか
子供の頃半年でやめてしまったバイオリン、この齢になって再突入

母さんありがとう




Esperanza Spalding - On The Sunny Side Of The Street (Live 2016)

Alice In Wonderland - Chick Corea / Esperanza Spalding / Jeff Ballard live

Esperanza Spalding & Madeleine Peyrou