夢の介音楽夜話

音楽、アート、グリーン、クラフトなどなど徒然なるままに

イエスタデイ

2015年09月10日 | 音楽


「Yesterday」は、ポールが「夢の中に出てきたメロディ」と語ったエピソードを信じている。
神がかり的なインスピレーションによって音楽ができるという事例は往々にしてある。

6弦のギターを半音落としで弾いているというテクニカル的な話も印象に残っている。
東大医学部に進んだK君が高校時代教室のピアノで弾き語りしたのも忘れられない光景だった。

何せスポーツがまるでダメな私と、何故か剣道で一年間対戦して一度も勝てなかった相手だ。
唯一「赤尾の豆単」を貸してあげたのが私の優位点だったが、彼は東大に進み私は都落ちすることになった。


4コースしかないウクレレで「Yesterday」を弾くのはやりにくい。
ギターは半音進行のベースラインを綺麗に出せるのだが、ウクレレはそもそも低音弦が存在しないのでそれこそノミのように走り回ることになる。

横浜のジャズスポットのオーナーさんとお会いした時、ウクレレの可能性について話題になった。
どうやらハワイからやってきたこのお二方の演奏を見て呆れたというのが真相だったようだ。

ウクレレはギターに比べればスケール(弦長)は短くてフレット幅も狭い。
ゆえにある程度のストレッチは効くのだが、それにしてもそんなに無理して弾かなくてもいいじゃないか、と思うくらい無理して弾くのが自慢のようだ。

ジャズを楽しむ人たちが、そうした技術的な問題を超越しているかのように見えるのは門外漢の僻みだろうか。
少なくとも「リズムも含めてついていけない人は置いていかれる」のが音楽の世界なのかもしれない。

ハワイでジャズベースを弾く人は何人かいるようだ。
ギャビィもそうだったし、ハワイのベーシストは魅力がある。

いわゆるジャズの専門家はきっちり弾くことに長けているが、時にルーズな流れが欲しい時ハワイのサウンドを理解したベーシストはこれに応じることができる、ように思う。

最近ビートルズやビーチ・ボーイズの曲をウクレレで取り上げるチャレンジを行っているが、当然のこととして彼らのオリジナルには到底及ばない。
そこで自分の経験してきた音楽の変遷をいかに取り込むかが、アレンジと存在感のポイントになる。

かく言う私の思いをどこまで理解してもらえるか、かくしてビートルズやビーチ・ボーイズを知らない世代とのコミュニケーションが始まる。
そしてそれが「楽しい」と思える年齢に達してきた。

「老いては子に従え」ではなくて「老いては孫に従え」か。



Benny Chong & Byron Yasui "Yesterday"

Autumn Leaves - Duane Padilla/Violin, Benny Chong/Ukulele, Byron Yasui/Bass

Cherokee by Benny Chong and Byron Yasui at the Palace Theater Hilo, Hawaii

Holiday for strings - at the palace in hilo

Sophisticated Hula - at the palace in hilo


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