夢の介音楽夜話

音楽、アート、グリーン、クラフトなどなど徒然なるままに

より香りの強い音楽

2015年12月05日 | 音楽


その昔オープンリールのtape deckで音楽を聴いた時代があった
カセットテープが普及する前の話、LPレコードの好きな曲だけを録音したりエアチェックしたものを流す

音楽喫茶みたいなところにはブースがあってレコードデッキやtape deckがこれ見よがしに並んでいた
好きな音楽が流れると、どうやって音源を手に入れたのだろうかなどとあらぬ詮索をする

アナログテープは順番にしか流れない、今のソフトのようにランダム・アクセスやリピートなどの機能はない
膨大なレコード音源から順を考えながらテープに編集する、など随分悠長な時代だった

しかしどんな編集をするか、どのような音楽が流れて欲しいか、については今も変わらない
歌のないイージーリスニングがいいのか、くっきりしたロックがいいのか、悩ましいところだ

ハワイ音楽に関心を持ち始めた頃、カラパナやセシリオ&カポノなどがヒットを飛ばしていた
ハワイ発ではあるものの、フォークやロックである彼らの楽曲はだからこそ世に受け入れられた

洗練されたロックであるのだが、そこにはハワイの面影があるし、ローカルだったのかもしれない
そこで「よりハワイを感じたい」となれば、物足りなくなってしまう

同時進行したかのようにハワイアン・ルネサンスに背を押されたダカイン・サウンドが花盛り
いわゆる「ハワイ音楽」の中にも、コンテンポラリーもあればオールド・ファッションもあった

モダーンを追求するのか、よりハワイを感じるのか、思想を求めるのか
そんな混沌に、奏法や楽器の選択など複合的な要素が加わった

ハワイには賛美歌以来、西洋音楽の影響が強く単にワールド・ミュージックとして片付けられないような要素がありそうだ
そこでリスナー達は悩む、よりイージーリスニングであって欲しいのか、プンプン香りのする民族音楽であって欲しいのか

ジャズやレゲエ、ポップスなど聴きやすくなっている反面、何らかの物足りなさを感じないわけではない
ポップスのアプローチは心地よいのだが、そこに香りを求める思いとのギャップがある

どんな時代が来て、どう変わってもいいのだが、「民族オリエンテッド」であって欲しいと思う





Alawa Mai

Keahiwai - "Waikiki" / "Fits So Well" (Heineken Hot Hawaiian Nights)

Mailani - He Mele Lahui (Hawaii's 1st National Anthem)


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