子供の頃、英国のシャドウズのインストルメンタル・ナンバー「アパッチ」でエレキギターにしびれた
なんであんな音が出るのだろう?と
その後ベンチャーズやビートルズの出現でエレキギターが楽器屋さんに出回るようになる
何しろ普及品のガットギターしか見たことのない時代、ライト・ゲージの存在も知らなかった
ブリッジに仕込まれた「トレモロ・アーム」の威力が、当時の少年たちを魅了した
6弦の全てを緩めて音をフラットさせるのだが、安価なギターは使っているうちにチューニングが狂ってしまう
サドル部分にローラーを使ったりしてチューニング対策が講じられたり楽器メーカーの開発競争が行われた
あの頃OEMを含めほとんどの国内楽器メーカーがエレキギター製造を手がけたのではないだろうか
ラワン材のような板にピックアップを取り付けたような簡易なものでも売れた時代
国産では「GUYATONE」と「TEISCO」が双璧だった
「TEISCO」の輸出モデルはライ・クーダーが愛用したことで珍重され再発されたりした
カラフルな切り替えスイッチが並ぶ美しいデザインは今でも通用する「 Made in Japan」だ
「春がいっぱい」はシャドウズのインストルメンタル・ヒット
トレモロアームと深いリバーブをかけた音が印象的で春のときめきを感じさせるようなロマンティックな響きがいい
エレキギターのボリウムやトーンのノブはちょうどブリッジの下部にセットされている
右手の小指でボリウム・ノブを回しながらピッキングすると音を伸ばす「バイオリン奏法」ができる
今ではあらゆるイフェクト効果をエレクトロニクスによってかけられるしブレンドもできる
楽器サウンドはシンプルな一つの音だけでなく「倍音」と言われる成分によってできている
豊かな音はそうした「倍音成分」のおかげによるところが大きい
コイルを巻いたピックアップは弦の振動を電気信号に変えて増幅する
いわゆるエレアコはブリッジ付近に仕込まれたピエゾ(圧電式)ピックアップで拾った振動を電気信号に変える
ソリッドはハウリングに強く、シャープで独特のディストーションを持っている
箱のあるギターは「箱鳴り」と言われる音の広がりを持つ反面、ハウリングという現象に悩まされる
少年の頃しびれた音楽
倍音成分の導くまま続けていくことの幸せよ
大村憲司
三根信宏さん 春がいっぱい
Blue Star - 三根信宏&シャープファイブ
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