夢の介音楽夜話

音楽、アート、グリーン、クラフトなどなど徒然なるままに

沢ガニの旅

2015年11月11日 | 音楽


私の郷里は苗木の生産地として古くから知られる
同級生に植木屋さんの子弟が多かった

温室で育てられる花、松などの庭木、盆栽の類、果樹の苗木などを販売する大型施設がある
旬の野菜や果物、地元の名産品を並べる室内売り場もあり見るのが楽しい

近くの沢から持ち込まれたであろうメダカが小さな容器の中で泳いでいる
プラスチックのカゴの中に沢ガニが数匹いるのを見て孫娘への土産にする

海辺の磯に行けば岩の間をすり抜ける小さなカニを探す、小川では沢ガニが歩き廻る姿を追う
男の子はこうした生き物に敏感でどうするわけではないのに捕って持ち帰りたくなるもの

さて持ち帰った沢ガニ4匹、孫娘たちは「ふーん」てなもので、関心度は低い、、残念
小さな石を配して水を入れたわずかなスペースでカニ市、カニ太郎、カニ子、カニ玉の兄妹がひしめいている

毎日水を取り替えてはエサ代わりに何かを入れる
カシャカシャとプラスチック容器を動く音が聞こえる

「可哀想だから放してあげなさい」と言う声がする、動物には優しいのか
「お隣の小学生にあげようか」と言えば、割と無頓着なおばあちゃまが「きっと食べてしまう」と

なるほど、そうかもしれない
二百数十キロも旅してきて「唐揚げ」にされ食されてしまうのは同県人としてあまりにも不憫だ

まだ米作りをしている田んぼを流れる小川に放したいが、車を駐車するスペースがない
すぐ近くで大規模な宅地造成工事と道路工事をしているのでここも安心できない

そうだ、大きな公園施設の一角に池から小川が流れるところがあったっけ
夏にはホタル鑑賞を売り物にしてイベントを行っている

小雨の降る日、カニ太郎たちを連れて行った
人の手で作られた池には藻が密生してアヒルらしき鳥が泳いでいる

今度は鳥に食べられてしまうのではないかと心配になってくる
まあでもお隣のおばあちゃまに食べられてしまうよりかはいいか

小川に放して彼らの写真を撮った
岩と水面に映る光、苔の緑とカニ太郎の赤色のコントラストが実にいい

自然にあってふさわしいものがある
できれば人造でない自然を残したいもの

美しい景色を見て心を休める
年齢に関係なく自然に心身を委ねることの安息感よ

かくしてカニ太郎たちの旅が終わった






Teresa Bright "Uwehe 'Ami and Slide" 1989

Genoa Keawe Aloha Comrade 1989 Live in Russia

Genoa Keawe 1995 Hot Hawaiian Nights


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