ベースという楽器は、魔力を持っている。
悪女に魅せられて離れられなくなる、そんな陶酔感を与えてくれるようだ。
女性のベーシストは珍しくはないが、歌う、それも本格的にジャズを歌うとなると只者ではない。
アメリカン・ヴォイスと評価され、ジャズベースを弾きながらとなると驚く。
しかも24歳の若さで。
さてケイト・デイヴィス嬢、ヴァイオリンから始めたようだが、指板上の楽器の共通項を認めるとしてウッドベースを軽々と弾きこなす様は圧巻だ。
伸びやかな声は生来のものとしても、達者な歌い回しはどこで習得したのか気になるところだ。
アメリカという国の恐ろしいところは、こうした逸材が次々と用意され続ける広大な土壌を有していることだ。
先日我が国の戦闘機「零戦」を題材にしたTVドラマを見ていて、資源の乏しい国が豊かな大国を相手に「戦争」という経済活動を挑む虚しさを感じた。
技術力と精神力だけでは、思想や物量にはかなわない。
鹿児島、知覧から散っていった特攻隊の若者たちの乗った「零戦」は計器すらまともに装備されておらず沖縄の戦場までまともに辿り着けなかったという。
張りぼての大砲を並べていた知覧から終戦間際に帰郷された生き残りの特攻兵の方から聞いた実話だ。
豊かさが全てではないが、「物質の豊かさ」に加えて「精神の豊かさ」が重要だ。
なぜ隣国の大国が世界中で嫌われるかといえば、自己の利得だけを追求して他を顧みないからだ。
アジアのある国でそれを体感したことがある。
四千年の歴史は、侵略と栄光、退廃の歴史であり、つい先頃まで被害者であったはずの彼らは今加害者になろうとしゃかりきになっている。
その自己矛盾を認めようとしない限り、彼らの悠久の歴史は変わることはないだろう。
アメリカのケイト嬢の行く末が気になる。
彼女の音楽性は、果たしてどこへ行くのだろうか。
Kate Davis - "Imagine" John Lennon Cover
Blue Christmas - "Dueling Basses" Elvis Cover ft. Kate Davis
Kate Davis Live at The Blue Note
Kate Davis- "Glad To Be Unhappy" @Kennedy Center www.KateDavisMusic.com
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