DAISPO WORLD BOXING EXPRESS

今年もやってるやってる~

マッティーセ、予想外の大激闘を制す

2014年04月30日 04時52分19秒 | 世界ボクシング
先週末26日土曜日、米国カリフォルニア州で行われた試合結果です。
WBC米大陸スーパーライト級王座決定戦:
ルーカス マッティーセ(亜)TKO11回22秒 ジョン モリナ(米)

*昨年9月にダニー ガルシア(米)に僅差の判定で破れWBC王座統一/WBA王座獲得に失敗したマッティーセ。今回の半年振りの再起戦、対戦したのは2012年9月に一階級下のWBC王座に挑戦し、44秒でTKO負けを喫しているモリナ。KO率が80%以上のマッティーセだけに、序盤戦での安易なKO勝利も予想されていました。しかし蓋を開けてみるととんでもない大激戦が展開されていきます。

まず先制したのはモリナ。初回中盤に右クロスを当てて、タフなアルゼンチン人をぐらつかせます。その回終了間際には今度はマッティーセがお返しとばかりに左でモリナにダメージをあたえます。しかし2回、米国人が初回と同じパンチでマッティーセからダウンを奪ってしまいました。

3回、頭突きで左目じりをカットしたマッティーセ。5回には、三度右クロスをクリーンヒットさせられ2度目のダウンを喫してしまいます。そのパンチは明らかに後頭部への反則打。しかしレフェリーの位置からはクリーンなパンチに見えたようで、ダメージはなくも採点上不利な展開に追い込まれていってしまいました。

しかしその前の4回辺りから積極的に左ジャブを突き始めた元暫定王者。中盤戦には左ジャブ、そして右パンチがドンドンと当たり始め巻き返しを始めました。

8回、右ショートでモリナをぐらつかせたマッティーセ。その直後、押した形でモリナをキャンバスに送りますが、レフェリーはこれをダウンと取っています。

そして10回後半、怒涛の連打で2度目のダウンを奪ったマッティーセ。試合は11回開始直後にマッティーセがもう一度ダウンを追加したところで終わっていますが、モリナ陣営は10回終了時にストップを要請すべきだったでしょう。



大激戦を制し再起に成功したマッティーセ。10回終了までの採点では3対0(97-90、94-92、95-91)でリードしていましたが、いくらなんでも97対90はないでしょう。私は93対93のイーブンと見ていました。

マッティーセの試合はどれも面白いという事が改めて実感できました。
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ウラジ、予想通りの圧勝

2014年04月29日 14時28分06秒 | 世界ボクシング
先週末26日、ドイツで行われた試合結果です。
3団体ヘビー級戦:
王者ウラジミール クリチコ(ウクライナ)TKO5回2分5秒 挑戦者アレックス リアパイ(豪)

*試合前からウラジの圧勝が予想されていた一戦。内容、結果共に予想通りのものとなっています。

同胞のタフガイ、デビット ツア(ニュージーランド)を彷彿させる体型の持ち主リアパイの善戦は初回の1分のみ。同回に軽いダウンを喫した後はウラジのパンチを貰い続けました。

以前はその試合のフィナーレ直前に出し始めた右パンチ。しかしウラジは最近の試合、試合序盤戦からこのフィニッシュブローを使い始めています。

体重以外の体格面ではリアパイを大きく上回ったウラジ。足を常に動かして豪州人の射程距離を外し続けます。追い足のないリアパイは前進するのみでウクライナ人の左ジャブ、ワン・ツーの動く標的と化します。時折大振りのパンチを放ちますが、それらのパンチは当たる気配さえ見られず。結局5回にワン・ツーを何度もヒットされ2度のダウンが追加されます。王者が圧倒的な力量差を見せつけて勝利を収めています。

   

IBF王座は16度、WBO王座は12度、そしてWBA王座の6度目の防衛に成功したウラジ。次の防衛戦の相手はIBFの指名挑戦者クブラト プーレフ(ブルガリア)になる見通しです。

   


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亀海、チャーリーが強豪と対戦(色々:04‐28‐14)

2014年04月28日 18時45分25秒 | 世界ボクシング
最近(2014年4月28日ごろ)のニュースです。

1)OPBF(東洋太平洋)ウェルター級王者の亀海 喜寛(帝拳)が6月21日、米国カリフォルニア州のリングに登場予定。これまでに暫定王座を含め世界4階級制覇を果たしているロバート ゲレロ(米)と対戦します。

2)これまでに3度米国のリングに登場している亀海ですが、同地でのこれまでの戦績は1勝(1KO)1敗1引き分けと散々なもの。昨年6月に亀海に黒星をつけたのが現在WBAスーパーライト級の暫定王座を保持しているジョアン ペレス(ベネズエラ)。ペレスは5月10日、地元のリングにドミニカのフェルナンド モンテ デ オカを迎え初防衛戦を行う予定です。

3)5月24日にカナダで行われるWBCライトヘビー級戦の前座に日本/OPBFスーパーウェルター級王座を保持していたチャーリー太田(八王子中屋)が出場を予定。これまでにUSBA、WBC米大陸王座を獲得してきた23戦全勝(11KO)の世界ランカー ジャーメル チャーロ(米)と対戦する事が発表されています。

4)チャーリーが出場する興行には、元IBFスーパーミドル級王者ジェフ レイシー(米)も登場。ロシア人アーサー ベタルビエフ(Beterbiev)と10回戦で対戦します。レイシーは昨年11月に3年ぶりにリングに復帰し、その試合ではTKO勝利を収めています。



5)先週金曜日に試合当日に中止となっているWBAクルーザー級戦。レギュラー王座、休養王座がいまだに並立しているようですが、6月21日に早くも暫定王座決定戦が決行される見通し。その試合にはイルンガ マカブ(コンゴ)とマテウス マステルナク(ポーランド)が出場。試合が行われるのは何とアフリカのモロッコになります。

6)北アフリカに位置するモロッコで行われるクルーザー級戦。その興行には同大陸の反対側に位置する南アフリカのWBA最軽量級王者ヘッキー ブドラーが2度目の防衛戦を行います。ブドラーに挑戦するのはタイのピグミー ゴーキャットジム。今回が2度目の世界戦出場となります。
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長谷川、根負け

2014年04月27日 14時07分20秒 | 世界ボクシング
先週23日水曜日、大阪城ホールで行われた試合結果です。
IBFスーパーバンタム級戦:
王者キコ マルチネス(スペイン)TKO7回1分20秒 挑戦者長谷川 穂積(真正)

*長谷川の以前のようにリングを舞うことが出来ないという事は事前に分かっていたこと。本人も、そして陣営もそれは十分承知していた筈。マルティネスが手数が多いファイターである事はもちろん分かっていたことでしょう。長谷川が打ち合いに行ったこと自体悪い選択ではなかった筈。このスペイン人をフルラウンドに渡りさばける現在のスーパーバンタムの選手といえば、超技巧派のWBA/WBO王者ギレルモ リゴンドー(キューバ)ぐらいではないでしょうか?

長谷川敗因の最大の理由は長谷川の防御力の低さではないでしょうか?バンタム級で安定政権を築いていた長谷川は、持ち前のフットワークで相手の攻撃をかわしほとんどパンチを貰っていませんでした。というより、その前に倒していたか...。

しかしフェルナンド モンティエル(メキシコ)戦を境に、パンチの被弾率が増加。今回の試合でも悪いパンチの貰い方が何度もありました。脚力が落ちた分、特に接近戦での防御力(特にブロッキング)の強化に励んで試合に臨むべきだったでしょう。また少々危険を伴いますが、長谷川が接近戦で右ショート・アッパーを打てればもっと面白い展開になっていたでしょう。

2回にダウンを奪われた長谷川ですが、6回までの公式採点は57対55が1人と、56対56のイーブンが2人。マルティネスが減点1を科されていたにせよ、7回に捕まっていなければ勝利できた可能性もあったという事です。

33歳で「衰えた」などと言わないでほしいものです。ベテランならベテランらしく老獪になり始める年齢ではないでしょうか?まあバーナード ホプキンス(米)を引き合いに出すのはかなり長谷川には可哀想ですが、あの怪物、ほとんどパンチを貰っていません。一番の敗因は自分自身を研究出来ていなかった、だと思います。

   

肉体的には長谷川、まだまだ続けられるとは思います。しかし無理でしょうな、あの負け方では...。
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WBAクルーザー級戦は中止

2014年04月26日 07時50分48秒 | 世界ボクシング
本来なら現地時間の今頃ロシアで行われている筈だった下記の試合。
WBAクルーザー級戦:
デニス レベデフ(露)対 ギレルモ ジョーンズ(パナマ)

前日計量も無事終了していたのですが、水曜日に行われた薬物反応が再び×と出たジョーンズ。そのまま試合は中止となっています。
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今週末の試合予定

2014年04月26日 00時03分37秒 | 世界ボクシング
2014年4月最終週末の試合予定です。

26日 土曜日
ドイツ
3団体ヘビー級戦:
王者ウラジミール クリチコ(ウクライナ)対 挑戦者アレックス リーパイ(豪)



米国カリフォルニア州
WBC米大陸スーパーライト級王座決定戦:
ルーカス マッティーセ(亜)対 ジョン モリナ(米)

WBAウェルター級戦(暫定王座):
王者キース サーマン(米)対 挑戦者フリオ ディアス(米)

WBCライト級戦:
王者オマール フィゲロア 対 挑戦者ジェリー バルモンテス(共に米)

メキシコ
WBA/WBOフライ級戦:
王者ファン フランシスコ エストラーダ(メキシコ)対 挑戦者リッチー メプラヌン(比)


30日 水曜日
後楽園ホール
ヘビー級8回戦:
日本王者藤本 京太郎(角海老宝石)対石田 順裕(グリーンツダ)

日本ライト級戦:
王者加藤 善孝(角海老宝石)対 挑戦者鈴木 悠平(真正)




5月2日 金曜日
WBAフェザー級戦(暫定王座):
王者ヘスス クエジャール(亜)対 挑戦者リコ ラモス(米)
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ウェルター級の新たな脅威、ポーター

2014年04月25日 05時23分44秒 | 世界ボクシング
先週末19日土曜日、ライトヘビー級王座統一戦、「ホプキンス対シュメノフ」の前座で行われた試合結果です。
IBFウェルター級戦:
王者ショーン ポーター TKO4回1分14秒 挑戦者ポール マリナッジ(共に米)

*試合開始ゴングと同時に激しい打ち合いが繰り広げられてこの一戦。マリナッジは早くも第一ランドに左頬からの出血に見舞われています。

2回、打ち合いが続く中マリナッジがポーターのパンチで大ピンチに。ダウンはなかったもののこの回、私(Corleone)は10対8でポーターとしています。

デビュー時はは何と3階級上のスーパーミドルで戦っていたポーター。その有り余る体力を全開で突進し、ブンブンと強打を振り回すスタイルの持ち主ポーター。スタイルの割りにKO(24勝15KO=60%のKO率)が少ないのが意外な感じがします。

4回、ジャブ2発とそれに続く右クロスでダウンを奪ったポーター。試合開始後連打でダウンを追加しそのまま試合を終わらせています。チャンスとなれば飛びながらもパンチを放つ豪快な選手。大一番で萎縮さえしなければ、フロイド メイウェザー(米)やマニー パッキャオ(比)とも好試合が期待できるでしょう。

ダメージの深かったマリナッジは試合後、病院に直行しています。

   


WBOミドル級戦:
王者ピーター クイリン(米)判定3対0(120-108、119-109x2)挑戦者ルーカス コネクニー(チェコ)

*一つ下の元WBO王者に付け入る隙を与えなかったクイリン。大差判定で保持する王座の3連続防衛に成功しています。
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49歳3ヶ月、王座統一に成功!

2014年04月24日 19時29分42秒 | 世界ボクシング
先週末19日土曜日、米国ワシントンDCで行われた試合結果です。
IBF/WBAライトヘビー級王座統一戦:
IBF王者バーナード ホプキンス(米)判定2対1(116-111x2、113-114)WBA王者ベイビュート シュメノフ(カザフスタン)

*この試合の判定結果ですが、ショメノフの勝利はもちろん、ホプキンスの僅差または中差判定すらありえない大ベテランの一方的な勝利と見るべきでしょう。私(Corleone)は118対109でホプキンスの勝利を支持します。

今回の王座統一戦、試合開始早々からショメノフはもちろん、観衆までもホプキンスのペースに巻き込まれていました。

偵察戦に終始した最初の3回。4回には試合の大勢が決まりました。その回あたりからホプキンスの右があたり始め、さらに中盤以降はホプキンスの左ジャブ、小さな右パンチ、そしてかぶせるような右の的中率も増していきました。本来なら手数で勝負するシュメノフですが、放つパンチは少なくどれも単発で終わっています。

常にゆったりとしたホプキンスのペースで進んだこの試合。11回にパンチのスピードを上げ、見事なワン・ツー(ワン:左ジャブは放つのみで当てていない)でダウンを奪っています。パンチによるダメージはありませんでしたが、ダウン後もホプキンスが有効打を当て重ねて行きます。

公式採点は割れるも、49歳3ヶ月のエイリアンの勝利は誰が見ても明らか。ホプキンスが快勝を収め2団体王座(+マイナー団体のIBA)統一に成功しています。



5月24日に行われるWBCライトヘビー級戦、アドニス ステベンソン(カナダ)対アンドレイ フォンファラ(ポーランド)の勝者との対戦が噂されるホプキンス。今回の試合では49%のパンチのヒット率を記録しています(シュメノフは20%のみ)。相変わらずの手堅さですね。
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意見番(04‐23‐14)

2014年04月23日 23時23分03秒 | ボクシングネタ、その他雑談
2014年4月23日ごろの意見番です。

*今月も予想通り両誌揃って井上の6戦目での世界王座奪取を表紙に持ってきました。しかし来月号は少々選択枠が増えそうです。「山中&長谷川の2大世界戦」、「メイウェザー対マイダナ」それとも「一翔&高山」か?ホプキンスやウラジミールの登場はないだろうな...。

   
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小原、戸部が新王者に

2014年04月22日 21時27分50秒 | 世界ボクシング
先週14日、後楽園ホールで行われた試合結果です。
OPBF(東洋太平洋)スーパーライト級王座決定戦:
小原 佳太(三迫)KO4回1分50秒 ジェイ ソリミアノ(比)

*ちょうど1年前、当時空位だった同級日本王座を獲得している小原。その王座は連続KO劇を演じ2度の防衛に成功しています。今回、ステップアップを図り一つ格上の王座決定戦出場した小原。比国人の攻勢に押され気味でしたが4回、左一発で試合を終わらせています。




日本スーパーフライ級王座決定戦:
戸部 洋平(三迫)TKO9回1分58秒 江藤 大喜(白井・具志堅スポーツ)

*本来ならこの日、安定王者だった帝里 木下(千里馬神戸)に挑む予定だった戸部。しかしその注目の一戦は帝里が世界へのウェーティングサークルに入ったために中止。代わって江藤が同王座決定戦への機会をものにしています。

戸部の一方的リードで迎えた9回、右を当ててついに江藤がダウン。主審はそのまま試合を止めています。

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