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関東人と関西人は遺伝子から違う?

2023年11月28日 22時03分52秒 | 医学と生物学の研究のこと
関東人と関西人は遺伝子から違う?日本人は8つの遺伝的グループに分かれているという研究 



2020/04/04(土) 22:53:46.



関東人と関西人は微妙に遺伝的に異なっているが、沖縄人との違いはさらに際立っている

地域的な遺伝差が身長差と同じ比率で影響を与えている

沖縄人の詳細な分析を行った結果、8つのグループ全ての遺伝痕跡が内包されていた
https://nazology.net/wp-content/uploads/2020/03/d19c33e36b9492e57929597cef50ef1c.png

これまでの研究によって、人種間の遺伝子には少なくない違いがあることが明らかになってきました。

熱さへの耐性、寒さへの耐性、渇きへの耐性、低酸素環境への耐性など、様々です。

医薬品の効き目などもその一つであり、人種によってかなり効果が異なることが明らかになりつつあります。

しかし最近の研究により、同じ国に住む同じ民族でも、地域によって薬の効き目などが異なることがわかってきました。

そのような地域差は文化に由来するものだと考えられてきましたが、十分な科学的根拠は存在しませんでした。

そのため今回、日本人の研究者によって国内における、大規模な地域間の遺伝子の差が調べられることになりました。

予想が正しければ、地域間の遺伝子差は(人種程ではないにしても)身体的な差にも大きく影響しているはずです。

ただ地域差は人種差に比べて違いがわずかであり、これまでのような人間の認識力だけでは区別できません。分析にあたってはAIによる機械学習を応用することになりました。

その結果、日本人は遺伝的に8種類に及ぶ多様な遺伝的グループに分かれていることが判明しました。

日本人は思ってたよりずっと、単一ではないようです。

研究内容は大阪大学の坂上沙織氏らによってまとめられ、3月26日に権威ある学術雑誌「nature/communications」に掲載されました。

私たち人類はアフリカで誕生した後に、地球上の様々な場所に移住し、その地域にあわせた遺伝的特質を獲得してきました。

そのため、ある人種に効果があった薬が別の人種では効果が薄い、ということが少なくない頻度で起こりました。

しかし近年になって、日本の中でも薬の効果が地域によって僅かに異なることがわかってきました。

これまでは、そのような些細な地域間の医療効果の差は、主に食文化をはじめとした文化的な要因のためとされてきました。

ですが今回、17万人にもおよぶ遺伝データを、AIによる機械学習を応用して調べた結果、同じ日本人の中にも8つの異なる亜集団が存在すると判明したのです。

またこれらの差を二次元の画像に落とし込んで可視化した結果、九州と北海道の一部、及び沖縄の方々の遺伝子が、特にユニークな遺伝子集団を築いていることが判明しました。

さらに遺伝的な差が身体においてどのように影響するかを測定した結果、遺伝的な地域差が平均身長の地域差とも一致することがわかりました。

地域の遺伝子の差は確かに僅かですが、それでも身長差のような明白な違いをもたらしていたのです。

このことから、疾患リスク及び薬の効き目の違いが必ずしも、文化的な影響に支配されているのではなく、地域ごとの遺伝的な差にも影響されていることが示唆されました。

また、さらに詳細な分析を沖縄グループに対して行った結果、8つのグループの全てが、沖縄の島々に濃縮されていることがわかりました。

これは日本人の8つのグループ全てが、何らかのルーツを沖縄に持つことを示唆します。

これは既存の説、つまり、まず縄文人が南アジアを経由して日本に入り、その後、弥生人が入って全国に拡散したとの説と矛盾しません。

私たち日本人は複数のルーツと、その後の遺伝的な適応の結果、さらに複数の亜集団にわかれていきました。

これらの遺伝的な差は、地域に住む人々の気質にも影響している可能性があります。

 関東人と関西人のノリが合わなかったり、旅先でアウェーになったりするのも、遺伝子の違いによる気質差が混じっているのかもしれませんね。 


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大阪万博は「回転ずし」コーナーだらけに? 吉村知事の豪語虚しく“目玉消滅”で会場はスカスカ必至

2023年11月28日 21時03分39秒 | 政治のこと
大阪万博は「回転ずし」コーナーだらけに? 吉村知事の豪語虚しく“目玉消滅”で会場はスカスカ必至 (msn.com)







開幕に「空飛ぶクルマ」が間に合わない…(C)共同通信社
© 日刊ゲンダイDIGITAL

2025年大阪・関西万博の「目玉」が次々と消滅危機だ。まず日本初の商用運航を目指す「空飛ぶクルマ」の機体量産が、開幕に間に合わない見通しだと判明した。


「府と大阪市は会場の夢洲と、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンなど大阪の観光地5カ所を空飛ぶクルマで行き来する計画でした。しかし、委託された4つの企業グループのうち、2つは量産に必要な安全認証の取得が遅れ、26年の取得を目指すと発表。1つは商用運航を断念し、万博までに調達できる機体数は最大数機にとどまる見込みです」(運営主体の日本国際博覧会協会関係者)


■空飛ぶクルマも海外パビリオンも頓挫
大阪府の吉村知事は8月のイベントで「大阪のベイエリアを、普通の人が自転車に乗るみたいに、空飛ぶクルマに乗ってぐるぐる回っているのを、万博でやります」と豪語していたが、13日の会見では「飛べば十分だ」「地下鉄のようにすごく飛び交うようなイメージにはならない。万博がゴールではなく、レガシーとしてどう残していきたいか、だ」と思いっきりトーンダウン。未来の暮らしを変える「移動革命」の象徴のはずが、「しょぼい万博」のシンボルとなりかねない。


「万博の華」の海外パビリオンも自前での建設を断念する国が続出。当初は60カ国による計56施設の出展が見込まれていたが、各国が独自に建てる「タイプA」の建設を諦める国が相次いでいる。


背景にあるのは建設業界の資材高騰や人手不足で、建設費の予想額を上回り、契約が難航。多くの国が他国と共同使用の「タイプC」や、日本側によるプレハブ建て売りの「タイプX」に移行する意思を表明し、建物自体が展示物で万博の目玉となるタイプAは最終的に当初予定の半分以下、20カ国程度になってしまう可能性もある。


大手ゼネコンのホンネは「万博に近づきたくない」
そのため、建設予定地の区画が想定通りに埋まらず、スカスカとなる懸念も出始めている。15日付の朝日新聞は「(大阪発祥の)回転ずしコーナーにすればいい」と万博協会幹部の投げやりな声を伝えていたが、そもそもタイプAの建設も開幕に間に合いそうもない。大手ゼネコン関係者が言う。


「事実上の工期は来年いっぱいなのに、会場の夢洲に資材を運ぶ動線は現状2ルートしかなく、軟弱地盤の夢洲では40メートルの深さまで杭を打たなければ強固な地盤に届かない。おまけに、その杭を万博終了の数カ月以内に撤去するよう義務付けられています。杭工事は安全に引き抜く方が大変なんです。建設が間に合うと思っている関係者は皆無に近く、大手ゼネコン各社は皆、万博に近づきたくないのがホンネです」


このままでは、開幕しても万博会場は空き地だらけ。まさか、更地同然のスペースを回転ずしコーナーで埋め尽くす気なのか。7500円もの入場料を払って、回転ずしを食べに行くアホはどこにもいない。



https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E5%A4%A7%E9%98%AA%E4%B8%87%E5%8D%9A%E3%81%AF-%E5%9B%9E%E8%BB%A2%E3%81%9A%E3%81%97-%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%81%A0%E3%82%89%E3%81%91%E3%81%AB-%E5%90%89%E6%9D%91%E7%9F%A5%E4%BA%8B%E3%81%AE%E8%B1%AA%E8%AA%9E%E8%99%9A%E3%81%97%E3%81%8F-%E7%9B%AE%E7%8E%89%E6%B6%88%E6%BB%85-%E3%81%A7%E4%BC%9A%E5%A0%B4%E3%81%AF%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%82%B9%E3%82%AB%E5%BF%85%E8%87%B3/ar-AA1ijzWf?ocid=msedgntp&pc=NMTS&cvid=6a576639c5dc479aaf5f65d63d7f3880&ei=8
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ノーベル賞学者マリ・キュリーの悲劇の真相・・「放射性物質を用いて実験を繰り返したことが原因」は大きな誤解!?

2023年11月28日 11時03分22秒 | 歴史的なできごと
ノーベル賞学者マリ・キュリーの悲劇の真相・・「放射性物質を用いて実験を繰り返したことが原因」は大きな誤解!?



<前略>


© ダイヤモンド・オンライン
マリ・キュリーの功績と不運な死

 マリ・キュリーは、第一次世界大戦中の戦場で、負傷者の治療にも大きく貢献した。それが「プチ・キュリー(petites Curies)」と名づけられた移動式のX線装置だ。




 ヴィルヘルム・レントゲンが発明したX線は、戦争で負傷した兵士の骨折の部位や、体内に残った弾丸、その破片の位置を特定するのに大いに役立つツールであった。


 マリ・キュリーは、X線装置を搭載した車両を自ら戦場に導入することで、X線を用いた画像診断に尽力したのである。




 だが、一九三四年、不運にもマリ・キュリーは、骨髄の障害によって起こる再生不良性貧血でこの世を去った。


 長年に渡り放射性物質を用いて実験を繰り返したことが原因とされているが、近年は、第一次世界大戦中の度重なるX線検査への立ち会いの方が大きな要因になったと考えられている(1・2)。


 むろん、再生不良性貧血や白血病などの血液疾患は、放射線被曝がなくても生じる病気である。病気と発症要因の因果関係はシンプルではなく、医学が発展した現代においても、その特定は困難だ。


 だがいずれにしても、現代の医療現場で当たり前に行われるような、高度な被曝防止策がとられなかったことが、当時多くの人の命を縮めた可能性は高いだろう。

以下はリンクで





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沢田副学長が林理事長提訴 

2023年11月28日 10時03分51秒 | 事件と事故


沢田副学長が林理事長提訴 日大薬物事件対応で「パワハラ」



沢田副学長が林理事長提訴 日大薬物事件対応で「パワハラ」
11/27(月) 9:34配信



時事通信
日本大学の沢田康広副学長


 日本大学アメリカンフットボール部員の違法薬物事件の対応を巡って沢田康広副学長が27日、林真理子理事長に1000万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。


【動画】「ご迷惑をおかけした」 日大理事長ら謝罪、隠蔽は否定―アメフト部員の薬物所持事件


 関係者への取材で分かった。沢田氏側は林氏の発言や行動がパワハラに当たると主張しているという。


 訴状などによると、林氏は9月4日、理事長室で沢田氏に対し、薬物事件対応の責任を取るよう伝えた。この際、「警視庁による沢田氏への捜査が進んでいる」などと発言。事実とは異なる内容だったという。


 また合理的な説明をしないまま8月22日~9月7日、理事会などほぼ全ての会議への出席禁止命令を出すなどした。


 沢田氏側は、林氏の発言は「故意に相手をおとしめる違法なパワハラだ」と指摘。出席禁止命令は業務上の必要性や社会的相当性を欠いており、沢田氏のみに責任があるとする「印象操作だった」と訴えている。


 10月に公表された第三者委員会の報告書は、沢田氏がアメフト部の寮で植物片を発見してから警察に連絡するまでの「空白の12日間」について、「法人の信用を著しく失墜させた最大の原因」と指摘。理事会は今月22日、沢田氏と酒井健夫学長に対して辞任を勧告、2人は勧告を受け入れる意向を示している。林氏は50%の減給処分とされ、本人は了承したという。


 日大の話 訴状が届いていないので、コメントを差し控える。

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年間学費850万円は高いか安いか 日本に開校した英名門「ハロウ校」

2023年11月28日 08時03分02秒 | 教育のこと



年間学費850万円は高いか安いか 日本に開校した英名門「ハロウ校」
10/21(金) 6:10配信



33コメント33件

安全な日本でレベルの高い教育を受けたいという親は多いようで、日本国内のみならず近隣国からも問い合わせが多いのだという。写真は、英国のハロウ校
 英国の名門校、ハロウ校の日本校が岩手県に開校したことは、新聞やテレビでも大きく報じられた。

【写真を見る】映画「ハリー・ポッター」の撮影場所に使用された、ハロウ校の「最も古い教室」 ハーマイオニーも学んだ「魔法学校」 

 一般に「パブリック・スクール」と呼ばれる名門校の初の日本版だが、学費は年間850万円となかなかハードルが高い。  

それでも安全な日本でレベルの高い教育を受けたいという親は多いようで、日本国内のみならず近隣国からも問い合わせが多いのだという。 

 果たしてこの学費は高いか安いか、そもそも普通の学校とパブリック・スクールはどこが違うのか。  

ハロウ校本校の教壇に4年間立った経験を持つ、松原直美さんの特別寄稿である。  

***

大自然の中の校舎


ハロウ本校の庭。初夏は花壇のバラが咲き誇り、一段と美しい

 壮大な自然に抱かれた学舎や施設。そして学費が高いことでも話題を呼ぶハロウインターナショナルスクール安比ジャパン(以下ハロウ安比校)が2022年9月に開校した。場所は岩手県八幡平市安比高原だ。

  この学校の母体はイギリス屈指の名門校、ハロウスクール(以下ハロウ本校)で、タイと中国にも系列のインターナショナルスクールを有する。

  ハロウ安比校は日本初のハロウ系列校であると同時に、本格的なパブリック・スクールの環境と教育方針を兼ね備えた、日本で最初の学校といえるだろう。  

パブリック・スクールとはイギリスで数百年の伝統を有するいくつかの名門私立中高一貫校のことで、優れた人材を輩出してきたことで知られる。歴代英国首相のじつに7割がパブリック・スクール出身者であり、経済界、医学界、スポーツ界、芸能界でも出身者が活躍している。 

 それぞれの学校のサイトを見ると、緑あふれる広々とした敷地の写真が何枚も誇らしげに掲載されているのに気が付くはずだ。どのパブリック・スクールも、生徒が学ぶ環境を極めて重要視しており、そのなかで健康的で活動的な生活を送りつつ勉学に励むことを理想としている。


 もちろん、ロンドン郊外にあるハロウ本校も例外ではない。  私は2014年から18年まで、この学校で選択科目である日本語の非常勤講師を務めていた。本校の敷地はどこまで続いているのかわからないくらい広く、青々とした芝生と木立の中にサッカーやラグビーなどのグラウンドが10面以上点在する。 


 ハロウ安比校も雄大な自然に囲まれて多種のスポーツをしながら学生生活を送れる、まさにパブリック・スクールの理想を体現した環境といえる。

全寮制のハウスで人格形成



ハロウ安比校がハロウ本校と同じような教育を一番期待できる点は、全寮制ということだろう。寮といってもビジネスホテルのような大人数用の宿泊施設ではない。どの学年からも十数人が集まって住む大きな家である。これはハウスと呼ばれており、ハウス・マスター(寮長先生)とその家族、お母さん役となる寮母が生徒とともに一つ屋根の下に住む。

 パブリック・スクールの多くはもともと全寮制だったが、時代と共に全寮制は減り、イギリスでも今ではわずかになった。その中でハロウ本校は全寮制を堅持している。その最も大きな理由は共同生活こそが人格教育の根幹だと考えているからだ。

  ハロウ本校のハウスはどんな様子だったか。拙著『英国名門校の流儀 一流の人材をどう育てるか』の一部を抜粋してご紹介しよう。


歴代首相からノーベル賞受賞者、名俳優まで輩出する英国パブリック・スクール。その名門ハーロウ校で日本語教師となった著者は最高の教育現場を目の当たりにした。独特の礼儀作法、「文武」に加えて重視される「芸」、目に見える賞と罰、ずばぬけた教師陣。社会に資するリーダーの育て方 

『英国名門校の流儀 一流の人材をどう育てるか』


「(ハロウ校には)12のハウスがある。一つのハウスは約70人で学年ごとに15人前後の生徒が5学年集まって住んでいる。 

 各ハウスには固有の名前と2~3色のシンボルカラーやマークがある。例えば19世紀初めに詩人バイロン卿が住んでいたハウスのカラーは赤と黒、19世紀末に政治家ウィンストン・チャーチルが住んでいたハウスのカラーは白とピンクである

  どのハウスも独自の長い伝統があり、それらは先輩から後輩へと受け継がれてきた。生徒は入学前に、各ハウスの特色やハウス・マスターの気質、趣味などを考慮した上で何人かのハウス・マスターと面接する。

  入学テストの結果が良い順から希望通りのハウスに入居することができる。
 学校では年間を通じてハウス対抗のスポーツや音楽、弁論などの大会が開かれ、ハウスは一体となり絆を深めていく。

 また、食事は、大きな食堂で基本的にハウスごとに決められた席で食べる。このように『同じ釜の飯を食う』という生活を続けるため、同じハウスの生徒、特に同じ学年の生徒同士は家族に近い存在になっていく。生徒が居住する建物を『寮』ではなく、家族を連想させる『ハウス』と呼ぶ由縁である

(『英国名門校の流儀』 第1章「パブリック・スクールとはどんな学校か」より)  

中学・高校という多感な時期に、生徒たちはハウスで起床から就寝までハウスの仲間と過ごし、頑張る姿も悩む姿も含め、良くも悪くもすべてを見せ合う。

  また、規則に従って過ごすハウスでの団体生活では自分の思うようにいかないことも少なくない。しかしそれに耐えていく自制心と、仲間とうまくやっていく協調性、それに親から離れても自分のことを管理できる自立心も徐々に育っていく。


そんな生活ぶりは映画「ハリー・ポッター」のようだ、と思われた方もいるかもしれない。そう思われるのも当然。なぜなら「ハリー・ポッター」の物語はパブリック・スクールをモデルとして作られているからだ。

  じつはハロウ本校には映画「ハリー・ポッターと賢者の石」の撮影で使われた、16世紀に開校した当時から残る最も古い教室 “Fourth Form Room”もある

宇宙飛行士になった卒業生


 ハロウ校に在籍していた当時、こんな記事が校内誌に載っていた。 「同校卒業生で宇宙飛行士になったイギリス人ニコラス・パトリック博士は、2006年にアメリカのケネディ宇宙センターから宇宙に飛び立った。その日、彼のハウス・マスターと天文学の先生がフロリダまで激励にかけつけたのだ。

  パトリック博士は、彼がハロウ校で過ごしたハウスのシンボルカラーである黄色と白のハウス旗をロケットに持ち込み、宇宙からその旗を振った映像を母校に送った」  

卒業生がいかにハウスに愛着を持っているかがわかる逸話である。

  ハロウ安比校の生徒も、優しく、時に厳しく見守る教職員に囲まれ、全寮制のもとで心を鍛えながら、一生涯心のよりどころとなる友情を育てていくようになることを願う。

  安比校は、男子校である本校と違い男女共学なので、同性だけで過ごす気安さはない。だが、生徒たちは共学という新たな視野を広め合うことも可能である。 

 また伝統を有する本校と違って、「このハウスにチャーチルが住んでいた」とか、「この舞台でベネディクト・カンバーバッチ(ハロウ校出身の世界的名優)が演じた」というような、偉大な先輩の足跡をたどる経験はまだできない。だからこそハロウ安比校の生徒たちには、自分たちが後輩の誉れになるという意気込みで新しい伝統を紡いでいってほしい。

  そして、各ハウスの応接間に卒業生の集合写真が何枚も飾られるようになる頃には、多くの卒業生が社会で活躍していることを期待している。


 ハロウ安比校の学費は、寮費を含めると年間850万円を超える。高額であることに間違いない。だが決して、高すぎると切って捨てることはできないだろう。

  英国の本家パブリック・スクールの学費も寮費と合わせて年間約4万ポンド(1ポンド150円換算で600万円)かかるのが通常である。金銭的に余裕のある英国人は、それでも何とかわが子を入学させようとしている。 

 それは表向き階級制度がなくなった現代においても変わらない。 


 そこでは単なる知識を教えられるのではなく、心身ともに豊かな経験を積ませてもらえることがわかっているからだろう。 デイリー新潮編集部




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