いしころとまとの花野果村(はなやかむら)

野菜ソムリエ全国大会金賞受賞料理教室『花野果村キッチンガーデン』主宰 
いしころとまとのベジフルこぼれ話

笑顔のチョコベジ

2013-03-18 16:05:50 | コミュニティみやぎ野菜ソムリエの会

私が所属している「みやぎ野菜ソムリエの会」で震災後からずっと継続してやっている被災地支援活動のひとつに、
仮設住宅での「笑顔のチョコベジ」があります。
「チョコベジ」とは、野菜にチョコをちょこっと付けていただく「野菜の楽しい食べ方」ですが
「え??野菜にチョコ付けてたべて本当においしいの?」と誰しもが思ってしまうところと
誰もが食べると笑顔になってしまうチョコレートの甘さが笑顔の元となっております。 

今回は支援の手がなかなか伸びないと言われている山元町までお伺いして
とある仮設住宅で笑顔のチョコベジを開催しました。

参加いただいた皆様には野菜のカッティングから盛りつけまでをお願いします。

 

 

今回ご用意した野菜は、パプリカ・セロリ・カブ・レンコン・イチゴ・トマト
鉄分の多いカブの葉っぱもゆであげて、無駄なく頂きます。

 

さて・・・「チョコを付けていただくお野菜のお味はどんな味?」

 

 

「あれ・・・あれれ、意外とおいしいんじゃない」
最初は半信半疑・・・
でも食べたら意外においしい。
そんな意外なチョコと野菜と組み合わせに
みなさん自然と緊張がほぐれ
段々と皆さんの笑い声も大きくなって
集会場には笑いがいっぱい、
それはそれは楽しい場に変わっていきます。

 

 

そして、担当一人一人が

仮設住宅の皆さんのお声に耳を傾け・・・
たわいないお話を共に楽しんで・・・
チョコベジの時間を一緒に楽しみます。

 

 

1時間半のチョコベジの後に、今回は山元イチゴ農園さんに向かい
イチゴの摘み取りをさせていただきました。

 

山元農園ファンドより抜粋

 

「復興にあたり」

山元町は人口16700人の町でしたが今回の震災で691名が亡くなりました。町の基幹産業はイチゴで震災前は130軒の農家がいましたが、震災後に残ったのは7.8軒、栽培施設の9割近くは津波で壊滅状態となりました。イチゴ農家が、再建するには億単位の資金がかかります。しかし、その借金を個人で背負って再建の手を挙げる人はわずかでした。ただ、この山元町で暮らしてきた私たちは、他所に土地をさがすのではなくて、地域の中で再生していきたい、この町で農業を復興させることが 地域全体の復興につながっていくと思っています。そこで、初めてのことでしたが、家族経営でやってきた農業を、地域の雇用に変えていくことを目指して、地域の拠点になることを目指して、会社組織として立ち上げることにしました。

 

「会社紹介」

創業メンバーの4人は、町沿岸部でイチゴを生産してきて、なんとか山元でもう一度いちごをやりたいと強い思いをもった仲間です。みんな初めてのことでしたが、いろいろな方にお世話になりながら、2011年6月に、会社を設立することができました。来年春の出荷を目標に、地域の復興の旗印になれるよう邁進していきます。山元いちご農園株式会社は、2011年3月11日に起きた東日本大震災後、3軒のいちご農家が集まり、株式会社という形態で2011年6月上旬に立ち上げました会社でございます。創業メンバーは、岩佐隆(56歳。代表取締役)、岩佐寿郎(47歳。専務取締役)、ならびに、丸子直樹(32歳。取締役)および丸子伴幸(30歳。取締役)の兄弟の合計4名です。私共は、大震災による津波で浸水した宮城県亘理郡山元町山寺の水田2.5ヘクタールを借り受け、そこに1棟当たり20アールの大型育苗ハウス8棟を建設いたします。

 

そして、地面より高い位置で栽培する「高設栽培」の手法を採用するとともに、土を使わずに、ヤシガラを中心とした素材に苗を植え込み、EM菌等を使っていちごを育成いたします。いちごはまだ青いうちに摘み取ってしまい、流通している間に熟すというのが一般的ですが、私共は、いちごが熟す段階まで待ってから摘み取り、取れたてのいちごを食べていただけるような直売の形式に挑戦いたします。熟すまで畑にいたいちごたちは本当に美味しく、甘さも香りもまるで違います。私共は、そのようないちごをお客様にお届けするとともに、併せていちご狩りの場も提供することによって、個人のお客様と直接つながることのできるいちご農園を目指しております。

 

 

 山元イチゴ農園さんで摘み取ったイチゴは

こんなに真っ赤
へたが上に反り返ったイチゴを口にほおばると
信じられないほどの甘さが口の中に広がっていきます。 

 

イチゴの花言葉は「幸福な家庭」
親株から、ランナーと呼ばれるツルがどんどん伸びて、その先には
一郎、次郎、三郎、史郎、五郎に、六郎・・・・と
子株がどんどんできあがっていきます。
あのつらかった震災を乗り越え、幸せな家庭の灯りが山元町にも一軒、一軒と灯っていきますように・・・



真っ赤なイチゴに願いをこめて。。。この日山元町を後にしました。

 

山元イチゴ農園〒989-2204 宮城県亘理郡山元町鷲足眞魚板橋131−3 
電話:0223-37-4356
3月からのいちご狩りの営業は、火~日曜日
月曜日はお休み/ただし祝日の月曜日は営業、翌日お休み)
10-15時



 

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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは♪ (くゆら)
2013-03-18 19:20:23
いしころとまとさん、素晴らしいですね。
「笑顔のチョコベジ」とてもいいですね。
それをきっかけに仮設住宅の皆さんのお声に耳を傾け・・・会話をという・・・ソムリエの会のみなさんの
真摯な姿勢がきっとみなさんを笑顔にしていると思います。

なかなか復興が進まないと云われている状況下でも
山元いちご農園さんのように一歩ずつ
前に向かって・・・地域再生にむけて
頑張っておられるというお話をうかがうと
応援したくなりますね。
ほんとうに、いいレポートをありがとうございます。
こんばんは (パール)
2013-03-18 21:38:19
被災地支援活動で頑張ってるいしころさんの
ソムリエの会での「笑顔のチョコベジ」で
仮設住宅のみなさんは笑顔になったでしょうね。

まだまだ支援の届かないとこがたくさんあるんでしょうね。

ようやく桜の咲く季節になってきたからすごしやすくなるでしょうね。

山本いちごはへたの部分まで真っ赤ですね。
近ければ買いにいきたいな。
頑張ってほしいです


くゆらさんへ (いしころとまと)
2013-03-19 08:09:16
くゆらさんおはようございます。
&おひさしぶりですね~
復興初年度はネットワークをつかっての物資の支給と炊き出しに
野菜ソムリエとしてがんばらせていただきました。
2年目は、心の復興にむけて、少しでもお手伝いできたらという思いでやっております。
一次産業に従事している方は自然と共に生きるしかない。
でも、生死を分けるような時、その後の復興に一番力を発揮するのが農業・漁業・林業に従事している
皆さんだと思います。
大変心のこもったコメントをいただき
ありがとうございました。
パールさん (いしころとまと)
2013-03-19 08:12:13
パールさんおはようございます。
みーちゃんいたら、もうすごい勢いで
このおいしいいちごたちにかぶりつくとおもいますよ。
チョコベジは大人も子供も笑顔になるのが不思議なんです。
笑顔は一番のビタミン剤ですね。
Unknown (吉ちゃん)
2013-03-19 19:16:43
山元の被災地の人達はきっと“チョコベル”の時間を楽しんだ事でしょう。笑顔が浮かんでくるようです。テレビや新聞などでは随分復興が進んでいるような画像、紙面が見られますが、この山元町の現状を見ているとまだまだ復興には時間がかかりそうな感じですね。議員さんももっと現場の姿をみて対応してもらいたいものです。それでもイチゴ農家の人達の心意気には心強いですね。個人ではなかなかお金などの問題で解決できないので会社組織にして応援するなりして地元を盛り上げてもらいたいものです。 頑張れ“イチゴ農家”の人達。
Unknown (あけみ蝶)
2013-03-20 20:16:26
こんばんは。
「みやぎ野菜ソムリエの会」の皆様
被災地支援活動頑張っておられますね。
「笑顔のチョコベジ」
山元町仮設住宅の皆さん喜んでおられるのが
少しの写真から見えてきます。

震災から2年たってもまだまだ復興していない
所は多いですね。
山元イチゴ農園さんの赤いイチゴ美味しそう。
地域全体の復興につながるといいですね。
吉ちゃんへ (いしころとまと)
2013-03-21 16:03:33
吉ちゃん、今漁業も組合を作って
個人ではなく、団体として
販売まで一手に手がけているところも
でてきてるんですね。
「神は自ら救うものを救う。。」
と言う言葉がよくよく理解できてきました。
まずは自分から動かないといけない
ってことなんでしょうね。
あけみ蝶さんへ (いしころとまと)
2013-03-21 16:06:57
山元町とお隣の亘理町は
昔からイチゴの産地だったんですが
支援の手がどうしても手前の亘理町
のところでとまっちゃうそうです。
今回はなかなか仙台の人が足をのばさない山元町の応援ができて良かったです。
みやぎ野菜ソムリエの会
日々の活動が認められて
日本野菜ソムリエの会が主宰している
アワードでファイナリスト5コミュニティのうちの一つに選ばれました。
また来月東京に行って来ます。

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