いしころとまとの花野果村(はなやかむら)

野菜ソムリエ全国大会金賞受賞料理教室『花野果村キッチンガーデン』主宰 
いしころとまとのベジフルこぼれ話

10周年記念パーティで思ったこと

2012-03-08 16:18:47 | 野菜ソムリエ

先日のこと、

日本野菜ソムリエ協会10周年記念パーティに参加しました。

お上りさんが東京まで足をのばして、

初めて、全国の野菜ソムリエのかたがたと交流の場に立ったわけですが・・・

いやはや、私が小学生の頃に一世風靡した

東京ぼんたになったような気分 

 

 

 

開催されたのは、AWキッチンという大変有名なレストラン

農家さんが丹誠込めて作った野菜を

「見た目美しく!」

「食べて美味しく!」

「バランスのよい取り合わせで!」

「心も身体も大変満足のメニュー」

確かに、東京駅のど真ん前の高層ビルで

お店を構えて成功しているのが

うんうん、よくわかるね 

 

 

 一番右手がオーナーシェフ渡邉明さん。

なんとなく

宮城栗原市出身の狩野英孝さんにもちょと似ている感じ。

ぱさっと髪をなびかせておりまする。

総合司会は各メディアでもおなじみの

野菜ソムリエKAORUさん、

「理事長と仲良くして、いろいろとお仕事もらっているんじゃないか。

なんて事思われている方もいらっしゃるかもしれませんが・・・」

と・・・

感極まって。。。

お話しなさってましたが・・・

確かに・・・有名になればなるほど聞きたくもない外野の声が

聞こえてくるよね。

しょうがない、しょうがない、有名税と考えてね。。。

正直人生半ばのおばさんには、

KAORUさんは、

大変素直で可愛いらしい方とお見受けいたしましたよ

 

そしてこちらから2番目の方が

野菜ソムリエ協会を作り上げた福井理事長

野菜ソムリエ協会を作ろうと思ったきっかけは、

ある会合でかご盛りのきれいな野菜があったので

「この野菜はどのように料理するのですか?」

と聞いたところ、だれも答えられなかったこと。

農家の方々の思いがこもった野菜を

料理する術さえも知らない、

日本の「食の現状」に

大きな衝撃を受けたそうです。

そして理事長の挨拶の中で・・・

感無量になった言葉。

「私がこの仕事をしてよかったとおもった瞬間は

お金が入るとか、社会的に成功したとかということではなく・・

ある農家の奥さんがおっしゃった言葉を聞いたときです。

「なにもわからないまま農家に嫁いで30年。

毎日毎日無我夢中で働いて

辛い思いばっかりしてきた。

でも、あんたと知り合ってから、

私の人生農業やってきてよかったなと

心底思えるようになったよ。」

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

パーティ会場は

産地直送のお野菜を使った美味しいものが盛沢山

日本全国から野菜ソムリエが集まって

野菜ソムリエアワードの表彰式もあったけど・・・

なんて言っても

この会を支えていたのは、日本の農業従事者たち

 

農業って、たぶん、毎日毎日作業していると、

はたして農業って、いいものかどうか?

わからなくなってしまうんだと思う。

そこに、只の素人であっても、

1人でも認めてあげる人がいれば

きっと自分の仕事に自信がでてきて、やる気も出てくるんだともおもう。

だから、日本野菜ソムリエ協会は

今まで表に出なかった農業従事者を前面に出して

第1次産業の衰退に歯止めをかけるという

国家的プロジェクトの大きな一翼を担っているのは、

確実だと・・・

改めて思ったよ。

 

 

私も野菜ソムリエとして活動しているけど・・・

もともと土と親しむことで、

この人生が2倍も3倍も楽しくなった。

農作業は確かに大変。

鍬をもって、土を起こすのだって、

なんでこんなに力がないんだろうって

悲しくなることだってあるし・・・

雑草を取るのだって、

カンカンと照りつける太陽が恨めしくなってくるし・・・

抜いても、抜いてもまだまだある雑草の大海原に

くじけそうになることだってある。

 

だけど、やっと雑草を取り終えて

汗を拭き拭き、

上を見上げれば・・・

 

まっ青な空が

何処までも続いている。

太陽だって、さっきとは違って

いつしか穏やかな表情をみせていて・・・

 

さっきまでしんどかった農作業の疲れもどっかに

ふっとんでいる!

 

辛い作業の後の・・・何処までも広がる青い空

自分で栽培した野菜への・・・慈しみの思い

春がいつしかやって来て、芽が動き出す瞬間の「自然の躍動感」

弱々しかった幼苗が、ある時を境に力強い力でどんどん大きくなっていく

自然本来がもっている「生命力の強さ」

 

地球の強さと弱さを感じながら

楽しみも苦しみも涙も

全て消化してきたこの人生

だからこれからも

「栽培」という世界の奥深さを

もっともっと1人でも多くの人に伝えていきたい。

自然こそが

栽培こそが

なんといっても、私のスタンディングポイントだから。。。

  

 

 

 

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12 コメント

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農家でもソムリエではありませんが… (abu71_nomin)
2012-03-09 00:25:21
自分の趣味とか喜びということが大前提ではあるのですが、その結果として食生活の健全化のために、地味ではありますが努力を続けているつもりです。
身近な人たちに自分が手塩にかけて育てた野菜をお裾分けしたりして、本物の野菜の美味しさを知ってもらったり、見たことも聞いたこともないような珍しい野菜を作って、食の多様性とか楽しさを感じてもらったり。
旬の美味しさを感じてもらうために山菜の採り方やマナーを伝えたり、味噌も作って日本の昔からの発酵文化に親しんでもらったり。
こんな輪が少しづつ広がっていくと、素敵な地域社会が生まれてくるではないかと…。
密かに期待しています♪
abu71_nominさん、おはようございます。 (いしころとまと)
2012-03-09 08:05:29
おはようございます。
素晴らしいコメントを頂き、朝から気持ちよく
サラダ野菜の種まきをしております。
先ずはリーフレタス系を80ポット
2週間ほど経ったらアブラナ系のサラダ野菜80ポット種まきをする予定です。
私もabuさんの同じ、趣味で野菜作りをたのしんでおりますが、
なんといっても
手作り野菜のお裾分けで、ご近所さんとの
親睦が深まるのが一番よかったと思ってます。
昔の農村は、種の交換から収穫物の物々交換で、お互いに助け合ってきたんですよね。
古代から農耕民族の私たちは
先ずは互助精神という優しさが
何より必要だと思っております。
abuさんの珍しい野菜たちに遭遇した
ご近所さん達は、きっと皆さんがそろって
わくわくすることと思います。
先ずは、
自分自身が健康で生き甲斐がある人生を送り、
家族も健康に
地域社会が心の交流のある健康社会になって
そこで初めて、心も身体も
健康な日本が出来るんだと思います。

私も長年続けてきた主婦目線と家庭菜園の経験を生かして、「家庭でも出来る栽培推進ソムリエ生活」を地道に続けていきたいと思っております。
素敵な言葉 (モンブラン)
2012-03-09 21:54:38
あんたと知り合えてから
「私の人生農業をやってきて良かったよと
心底思えるようになった。」

素敵な言葉ですよね
私もこんな言葉を頂戴できるように
頑張りたいです。

いしころとまとさんのおっしゃる通り
「一人でも認めてあげる人がいれば
自分の仕事に自信が出てきてやる気も
でてやる気もでてくるんだと思う」

私もそう感じます。
たった一言でも、自分の味方をしてくれた
人の言葉ってずっと残るし背中を押してくれる
ような感じですもね!

日本野菜ソムリエ協会は
間違いなくこの国の将来の大きな一翼を
担っていますよ!!!
いしころとまとさん達の活動によって
どれだけ多くの人たちが
元気づけられ、勇気をもらったのか!
Unknown (あけみ蝶)
2012-03-09 23:01:14
こんばんは。
日本野菜ソムリエ協会10周年記念パーティ
東京まで行かれたのですね。
たくさんの人とお会いになって良かったですね。

文章がお上手でとまとさんの心意気が伝わってきます。

一番下の雨に濡れた。野菜綺麗ね。
雨露が・・・
綺麗に宝石みたいに見えるね。
とまとさんが、輝いているようですよ。
モンブランさんへ (いしころとまと)
2012-03-10 10:32:56
農作業って
単純な作業の繰り返しが多いので、
私も一時期は、毎日毎日何してるんだろうって
思っていたときがありましたよ。
ブログで情報発信を始めてから
訪問者も徐々に多くなり、
皆様から嬉しいコメントなども頂くことで
段々と栽培生活に自信がでてきた次第です。
野菜ソムリエとしては
主婦の皆様が、家庭という身近なお城の内外で
潤いのある生活を送っていただけるよう
栽培や庭生活、お料理の部門での
一助になるような活動を続けていきたいと
思っております。
あけみ蝶さんへ (いしころとまと)
2012-03-10 10:39:10
あけみ蝶さん、おはようございます。
こちらは昨日から又雪が降り続いております。
今年はほんと雪がおおいですね。
わたしね、パーティとか苦手なんですよ。
だから、当日は一緒に行ったマダムと一緒に
端っこで、ジュースばっかり飲んでましたよ。

文章表現はさっぱりです。
最近言葉がどんどん頭の中から消えていくばかり。
悲しい位忘れておりまする。

一番下の写真は昨年秋にとった
紫キャベツの映像です。
朝露がとっても綺麗で
ネックレスをしているようでしょ
私も気に入っている写真なんですよ。
Unknown (チョロピコ)
2012-03-10 19:15:15
お久しぶりの今晩は。
パソコンに向き合うのも久しぶりなんです。
銀世界のいしころちゃんって、前世は何処の方かしら?!心もまっさらで人の痛みもお分かりだし・・・。素晴らしいご活躍の日々、充実のご様子が目に浮かびますわ                 2月~3月~4月と何だか妙に藪用ばかりの煩雑さが続きそう。と言っても半分は私の趣味の延長線で出歩くけれどね       宮・宮のご本は手元にありますよ~ん!3月下旬ケアンズの息子家族が20日滞在で帰国します。お料理上手なお嫁ちゃんは生粋の宮崎っ子!見せてあげるのを愉しみにしていますよ。             見事なカービング!右側はメロンですか?!
今宵は居酒屋Yさんの誕生日息子と行ってきま~す益々のご活躍をお祈りしつつ・・・。
    
おひさしぶりのこんばんは (いしころとまと)
2012-03-11 19:55:40
チョロピコさん、
ほんとおひさしぶりのこんばんはです。
お忙しくて、お元気そうでよかったです。
昨夜は息子さんと、たのし夜をおすごしでしたね。
男の子は、母親思いですから
一緒にいるととっても幸せ感じるのでは
ないですか?
宮・宮レシピ買って頂いたということ
有り難うございます。
お嫁さんが宮崎出身と言うことで
縁を感じますね。
右側はメロンでした。
あれだけのカービングはプロの域ですよね!
私の前世・・・・・何だったのでしょう。
思いをはせると・・・やっぱり土を耕していたような気がします。
小さな幸せに
満足を感じている人生を
送っていたような気がしますよ。
前世の最期に残った思いが・・・
今生の人生に残っているような気がします。
そうそう、最後に・・・
チョロピコさん、あまり、私のこと持ち上げないでね。普通のごく普通の人間ですから。
真っ白の心でもないですし、心が波打つときもありますし、どうしようもない、どろどろ嫌な思いに傷つく時もあります。
ほんと、普通の普通の人間で
人には言えない苦労を抱えているんですよ。
来生は・・・真っ白な心の人間に
生まれ変わりたいです
こんばんは (パール)
2012-03-11 22:37:12
今日は3.11あれから1年がたちましたね。
朝から特別報道番組がどのチャンネルまわしてもやってます。
何度みても心が痛みます。
がれきの処理や住宅問題、原発問題とまだまだ
復興には程遠いですね。

新丸ビルにいらしてたんですね。
パーティーのお料理がすごいですね。
まわりにかぼちゃがいっぱいですね。

「農作業は確かに大変
鍬をもって、土を起こすのだって、
なんでこんなに力がないんだろうって
悲しくなることだってあるし・・・

雑草を取るのだって、
カンカンと照りつける太陽が恨めしくなってくるし・・・
抜いても、抜いてもまだまだある雑草の大海原にくじけそうになることだってある」

名文ですね、まさにそのとおりです。
小さな家庭菜園での野菜作り、毎年こう思ってて今年こそはやめようかと思っても種から小さい芽がでてきて成長をみると子供と同じで
いとおしくなります。
じゃがいもの植え付けの時期ですが、雨やみぞれでまだできないでいます。
お早うございます~♪ (あらんりきちろ)
2012-03-12 10:46:10
3・11 昨日はテレビの前でもらい泣きしてました・・・つらい記憶と、それでも前向きに生きなくちゃと強い意志を持った方々・・長い道のりですが、頑張って欲しいです・・

いしころとまとさんは明るく前向きな方!!
野菜ソムリストとして各地で笑顔と共に沢山の知識をご披露してくださいね~♪
勿論、ブログを通じて私達にもね~♪

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