いしころとまとの花野果村(はなやかむら)

野菜ソムリエ全国大会金賞受賞料理教室『花野果村キッチンガーデン』主宰 
いしころとまとのベジフルこぼれ話

母がくれた贈り物

2007-11-12 18:21:50 | 花・ガーデニング

庭造りを始めて3年が経ちました。はじめの年は白い花の混合された種袋を1袋買ってきて、ぱーとばらまき、チューリップを散らして。その花々で庭がいっぱいの光景を胸に春を待ち、白い雪が自然に溶けて茶色の土が覗いて来た日の嬉しかったこと。

そして徐々に待望の花が咲き始め、チューリップも色とりどりに花を広げて。

ところが・・・・・・・・あっという間に散ってしまいました。残ったのはチューリップの残骸のような茶色の葉っぱ。

その年から園芸雑誌を読みあさり、銅葉や、斑入りの葉っぱの綺麗な宿根草を買い集め、“庭造りの醍醐味って、葉っぱの組み合わせなんだ!!”そう一人分かったつもりで庭造りに没頭。それはとっても楽しい園芸生活。
ところが、オープンガーデンみやぎの庭を拝見すると、色とりどり咲き乱れる花の量に圧倒され、カラーリーフの使い方にも絶妙な技が生きており・・・シュンとなって帰ってくることもたびたび。

そして、今年のお正月、感冒性胃腸炎で寝込んでいた私に突然の電話。高校時代の親友が、転校生だった私をやっと探し当てたと感激の電話をくれたのです!!
そして私たちの高校生時代を思い出し、“そういえばおたけ(旧姓からもじった呼び方ですが)のお母さん、狭い社宅のお庭で、トマトやキュウリを作って、遊びに行った私たちにごちそうしてくれたよね。”と亡母の思い出を懐かしく話してくれたのです。

旧友との会話を楽しんでしばらくしても、その言葉が耳から離れず。。。
そうか、私の原点は母が狭い庭で作ってくれた、青くて酸っぱいトマトなんだ。そう思った途端、私の庭のテーマがはっきりと見えてきました。
それが『野菜が主役のお庭』を作り始めたきっかけです。

 今日、耕作舎の水沼さんというカメラマンの方が、お庭の取材にいらっしゃいました。初めての庭デビュー。わくわく期待がふくらみ・・気持ちはだんだんハイに、会話も楽しく時間が過ぎていきました。水沼さんの許可を頂いたので、撮影風景を1枚だけアップ致します。

いかにもカメラマンという感じのいでたち。レンズの先にあるのは、干したタマネギとニンニクをインディアン風三つ編みにしてつるした軒先。私はこのタマネギを “手で押しても戻って来る暖簾”と以前オープンガーデンみやぎのHPで紹介しております。

 

 

水沼さん達がお帰りになり、ゆっくりと庭をまわっていると、ふわふわと白いものが目の前を過ぎていきました。よーく見ると、それは雪虫。

晩秋の庭に別れを告げるのも、もうじき。

そして仙台にも白い雪が舞う、寒い冬がやって来ます。
 

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11 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
庭デビュー (ななちゃん)
2007-11-12 20:58:49
今日はお疲れ様でした(^^♪
初めてのカメラ撮りに多少緊張されたでしょうが、いつの間にかこちらのペースになっていてそのうちに終わっていた、そんな所ですか(笑)
トマトさんの庭造りの原点がお母さんでしたか。
そんな敬意があってかトマトさんのブログはお人柄が出て暖かいものが溢れていますね。
来春暖かくなったら是非そんなお庭を拝見しにお邪魔させてくださいね(^^♪

水沼さんから明日の連絡いただきました。
午後一番にと言うことでした。
我が家の庭もデビュー5度目になるんですが緊張しますよ(^^♪
Unknown (吉ちゃん)
2007-11-13 09:34:50
文章を読んでいていしころとまとさんの原点を見る思いです。庭の取材はこれから何回もされるんですね。
目標に向ってまた一歩前進だね。
前向きに前進している姿が目に浮かぶようです。頑張って下さいね。
庭作りの原点? (もんぺばあさん)
2007-11-13 11:10:18
こんにちは
素晴らしい庭作りの原点のお話を伺いました。
心の奥にしまっていた お母さんの庭が光を放ちながら いしころとまとさんの所に舞い降りたのですね~
庭デヴューも始まり ますます素敵な庭になっていくことでしょうね。楽しみにしております。
こんにちは~ (chiko)
2007-11-13 17:13:10
とまとさんのお庭作りの原点はお母様からだったのですね。
きっと素敵なお母様だったんでしょうね。

お写真でみるとまとさんのお庭も,私からしたらとっても綺麗です!!
きっとお子さんにも良い影響を与えているんじゃないかなぁと思います。

福島も段々寒くなってきました。
そろそろお布団が恋人になる時期です・・・。

ななちゃんへ (いしころとまと)
2007-11-13 19:19:02
今日は撮影如何でしたか?5回目ともなるとも余裕ですよね。ななちゃん、何故に私の性格を把握してらっしゃる?水沼さん達、昨日はきっと突拍子もない私の性格に呆れてお帰りになったことと思います。
そして今日はななちゃんのところで・・・・
相当癒されて帰られたはず。
又来年いらっしゃるのが楽しみです。お二方ともとても仲がよくって、拝見していて気持ちのいい方々でしたよね。
吉ちゃんへ (いしころとまと)
2007-11-13 19:25:20
女性って、子育ての時はあっという間に過ぎてしまい、子育てが終わってからが人生を楽しめるときのような気がします。これからいろいろと挑戦して、楽しいお仲間を増やしていけたらな、と未来に大きな夢を持って前進していきたいと思っております。
もんぺばあさんへ (いしころとまと)
2007-11-13 19:29:12
私の庭造りには、分身のようにとても仲のよい姉の存在が大きいです。とってもお節介ですが、心優しい姉によって、ずいぶんと自分の道が広がったように思います。姉のお節介については後日お話しをしたいな、と思っております。
chicoちゃんへ (いしころとまと)
2007-11-13 19:36:39
chicoちゃんにとって何より暖かいのはご主人の胸の中でしょうに・・羨ましい。。
写真のお庭はずーと前からある、昔ながらの日本庭園です。そこには春になると、くりん草とケマン草が優しく咲いてくれます。そして夏にはあじさいやユリが咲き、そして晩秋には秋明菊で終わりとなります。
そして画面に見えないところでは、野菜が主役のお庭が今でも元気に展開しております。
今度是非ともいらっしゃてください。chicoちゃんの愛情溢れるお弁当持参でね。それは当然私に作ってくれるものですよ、ご主人にではなくね(笑)
親の愛 (さくら)
2007-11-14 09:43:41
 車椅子 影も落ち葉を 踏んでいる
こんな言葉を胸に母のいる介護施設から戻った私は夕食の支度をしながら何気なく、いしころさんのブログを開けてみたのです。涙がとまりませんでした。人はみな親の思いをしっかり胸に生きてているものです。『土と向き合う暮らし』の原点がここにあったのですね。いしころさんのお父様がケマンソウや秋明菊を愛で句作に励まれたそのお庭で、お母様の思い出をだとりながら野菜を育てている。いしころさんの庭物語、感動でした。そして、もっと素敵なことにはその喜びを一人でも多くの人に伝え、分かち合おうとなさっていることです。
さくらさんへ (いしころとまと)
2007-11-14 15:41:40
さくらさん、夕飯のおかず、いつもより塩辛くなっちゃいませんでしたか?もう、涙もろいんだから・・・私まで釣られ泣きしそうでしたよ。
 車いすの車輪の先に見えていたのは、親子の絆でしょうか?子供の頃、親に手を引かれ、親の姿に安心し、それが老いと共に子に手を引かれ、子供の笑顔に癒されて・・
 私もさくらさんのコメントを見た途端、介護施設の父に会いたくなり、きょう父の作った俳句を一緒に読み返してきました。俳句の世界の素晴らしさと難しさを感じてきた1日です。
これからもさくらさんのしっとりとした俳句を楽しみにしております。

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