芥川竜之介の雑文を読んでいる。
小説と違い人となりを知ることができる。
『骨董羹』という著述。
大正八九年の作品である。
彼の作品には舞台が中国のものが多い。
上海の街の様子なども真実味ある。
多分何度か、訪中したのだろう。
何故中国に興味があるのか。
骨董羹を読んで成る程と思った。
読書家の彼は古今東西の書を読んでいる。
西洋の書は訳本まで出版している。
中国に関してはどうなのだろう。
間違いなく中国文化に尊敬の念がある。
そして嘆くのだ。
「最近の若者は」と。
西洋にはかぶれるが、中国を知らないと。
もっと文化、文学を知れと。
日本は中国に学ぶことがまだまだ多いと。
私は、成る程と思うのだ。
西洋諸国に当時席巻されていたとは言え。
中国の歴史、文化は優れていた。
学ぶべきは多いのに、若者の目が向かない。
西洋に憧れる前に中国を学べか。
やはり優れた隣国を知ることは必要だ。
あれから百年以上経った今。
今でも中国に学ぶことは多い。
そう思う人は随分少なくなっただろうな。
中華思想は好かないが、得られる事もある。
西洋文学には真似できないことも多い。
好き嫌いでは無く、世界を広く知ること。
まだまだ魅力ある国ではある。
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