輸血の時の話です。
中央治療室というところで輸血が行われました。
病院の真ん中にあると思いきや、一番隅の部屋でした。
ベッドが多分20床くらいはある大きな部屋です。
それ以外に個室が3部屋ありました。
6番のベッドに案内され、そこで妻の輸血が始まったのです。
最初は血小板の輸血でした。
黄色い液体でした。
この点滴は意外と副反応が多いのだそうです。
ですから最初は少しずつ慎重に、だんだん早めていくそうです。
ところが、医師からは1時間で点滴するように指示があった様子。
私はベッドの脇に座りこの状況を眺めていました。
担当の看護師は、『そうは指示されても、そのスピードでやるのは怖いよね』
仲間の看護師達と相談ともつかない相談をしていました。
そして自らの判断でゆっくりと点滴を始めたのです。
何度も具合を妻に確認し、徐々に点滴スピードを速めました。
点滴は予定時間より20分早く始められたのですが、終わったのは予定通り。
即ち、医師の指示よりも20分程ゆっくりと点滴をしてくれたのです。
私はほっとしました。
責任を取るためには経験に基づく判断が非常に重要です。
医師の指示を無視したのでは無く、判断に基づく正しい行為です。
拍手を送りたい気分でした。
次に赤血球の点滴です。
血小板と同じぐらいの量がありましたが、これは1時間で終わりました。
抜針は予定の5時半を少し過ぎました。
この時間になっても外来診療をしている医師には感謝しかありません。
もちろん、輸血を担当してくれた看護師達にも感謝です。
受診で、5週間前から始めた新しい薬の治療は一旦休止となりました。
薬の利用で副作用としてほぼ全ての患者に貧血は起こるそうです。
しかし、妻ほどの貧血は初めての事だったそうです。
血小板は検査値で5万は正常値以下ですが、お産は可能だと言うことです。
ところが妻の検査値は3万6千。
2万を切ると出血があると致命傷になる場合もあるようです。
薬は最低でも2週間は止めることになりました。
血小板の再生は早いそうで、回復も早いはずとのことでした。
しかし、今週は静かに過ごすようにと言われました。
来週も通院することに決定。
次回の検査で、貧血が治まってくれることを祈ります。