環太平洋パートナーシップ協定が賑やかである。
一つは中国が参加申請したこと。
その直後に台湾も申請したこと。
TPPは自由貿易協定のように思われているがそれだけでも無いだろう。
表向きは例外品目を許さない貿易協定ではある。
しかし、内実は対中国包囲網の経済版だといえる。
そこに英国も乗ってきた。
何を持って環太平洋というのか訳は分からなくなる。
しかし、元はと言えば米国主導の政策である。
ところがトランプが大統領になって即座に退会してしまった。
さて、どうなるかと観ていると、安倍首相が米国抜きで成立させてしまった。
ある意味お手柄かも知れない。
もちろん、本心はいずれ米国を巻き込む事が前提だったとは思うが。
ところが、バイデンになっても参加しないと言い張っている。
米国が何を考えているのか実はよく分からない。
QUADやAUKUSで中国包囲網は充分だと考えているのだろうか。
もちろん、日本は米国を巻き込もうと懸命に努力するだろう。
今回の菅バイデン会談でもこの件は話題にしたはずだ。
兎にも角にも、申請があったからには対応を検討しなければならない。
都合良いことに中国の参加を認めるかどうかは全ての国の同意が必要なこと。
一カ国でも反対があれば参加できない。
中国が参加する意義は協定を主導し、我が物顔に振る舞おうと言うわけだ。
国家統制を敷く中国がTPPのルールを守れるはずも無い。
しかし、一旦入ってしまえば後は意のままだ。
ここは日本国民の一人として成り行きを見守るしか無い。
国際社会もこうなれば権力闘争社会だ。
中国に「NO」を突きつける気概のある政治家は誰だ。