毎日少しずつ、チッキが出来上がってくる。
一目一目縫う手縫いは時間が掛かるし、根気も要る。
手縫いは奥が深い。
昔はすべて手縫いで服は作られた。
洋服作りのプロ達は正確に且つ早く縫えたに違いない。
勿論私はその境地にまで行けるはずが無い。
しかし、一目一目縫っているときに気付くことがある。
針は布に対し直角に入れるべきだ。
母は和裁だったが、手縫いが多かったと思う。
母は左利きで、左手に針を持っていた。
縫うとき右手を上下に何度か動かした。
運針である。
布を上下に動かすだけで針は固定しているように見えた。
そして4,5針刺すと針を送り出し、糸をしごく。
コールテンのように厚手の生地を縫っているのを見たことは無い。
薄手の生地だから出来ることなのだろうが、実に効率的だ。
上下に布を動かすことで針は布に直角に入り込む。
何気なくやっているようで、目は揃い綺麗だった。
和裁は洗い張りをするので縫い目はすべてぐし縫い。
糸の端を切れば簡単に抜くことが出来る。
しかし、私は半返し縫いをするから布目を見ながら一針一針縫う。
この時、針先が狙った目を指さないと気持ちが悪い。
布目を見ることが洋裁では大切のようだ。
いや待てよ、洋裁でもぐし縫いをしていたように思う。
多分、力の掛からない場所はぐし縫い。
場所毎に縫い方を変えるのでは無いだろうか。
などと、針を刺しながら考えている自分がいる。
今回のチョッキも、ここから先はいろいろな縫い方が必要のようだ。
まあ、色々やって経験を積まないと上手くはならん。
少しずつ自信も付いて、次は何を作ろうかと考えている自分がいる。
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