自然災害をテーマにした小説やノンフィクションは世の中に数多に存在していて、私も数冊持っているけど今は読む気にならない。
ノンフィクションには、世にあまり知られていない事柄を世に知らしめる事が出来る力があるし(それだけではないけど)、フィクションには、現実では想定しにくい事柄を視点を変えたり視点を広げたりしてシミュレートをする事が出来る力がある。
こんな時だからこそ読んでおいたほうがよいような気もするのですが……。
それにしても、責任者は「想定外」とか「未曾有」とか「百年に一度」とか「千年に一度」とかの言葉は、口が裂けても使っちゃいけないと思うんだけどなぁ……。いいのかなぁ……。
昨日の夜は吾妻ひでおの漫画『失踪日記』を読み返しておりました。
吾妻ひでおが体験した失踪・自殺未遂・路上生活・肉体労働・アルコール中毒・強制入院までを面白く淡々と描いたノンフィクション漫画です。
凄いなぁ……。自身の辛く過酷な経験をエンターテイメントに昇華させてしまうなんて。シリアスな内容を笑いに変えてる。よく考えると物凄く怖い所があるけど、サラッと読ませてしまう。
何だか読み終わって元気が出るような気もする。
う~ん。何なんだろ? 重たい内容のはずなのに、この飄々とした乾いた面白さって。
凄いなぁ。こんな風に自己を客観視してしまうなんて。
面白かったです。