昨日の夜は筒井康隆の小説『家族八景』を読み返しておりました。
「七瀬三部作」の最初の作品です。
テレパシー能力を持つ主人公は、自らの能力を隠しながら家政婦業をしている。
仕事先の家々で様々な人達の心の中の黒い部分を見ることになる……。
八つの短編集です。
八つの短編はどれも怖いお話ばかり。
カラリとした静かな怖さで迫力があります。
これでもかってくらい人の内面を抉りだしています。
最後に収められている「亡母渇仰」のラストは特に恐ろしい……。
筒井康隆の文章ってリズム感があるなぁ……。
乾いた音質のリズム感溢れる音楽を聴いているような……。心地よいです。
文章の心地よいリズム感と恐ろしくて面白い内容。
凄いなぁ。筒井康隆って。
久々に堪能させて頂きました。