狐の日記帳

倉敷美観地区内の陶芸店の店員が店内の生け花の写真をUpしたりしなかったりするブログ

敗戦より痛ましいことはないが勝利もまた得るところより失うところ大である。

2019年02月03日 23時47分42秒 | VSの日記




 本日2月3日は、イタリア・チェゼーナに教皇領軍が侵攻して市民2000人を虐殺した日で、バルトロメウ・ディアスがアフリカ南端の喜望峰に到達してアフリカ南端にたどり着いた最初のヨーロッパ人となった日で、慶長地震が発生した日で、オランダのチューリップ相場が突然暴落してチューリップ・バブルが崩壊した日で、ジョン万次郎がアメリカから10年ぶりに帰国した日で、アメリカ合衆国憲法修正第15条の批准が成立した日で、アメリカ合衆国憲法修正第16条の批准が成立した日で、元朝鮮人日本兵や現地の朝鮮人などで構成されて暴行・略奪・強姦・殺人などを繰り返していた朝鮮人民義勇軍の南満支隊(李紅光支隊)と同じく暴行・略奪・強姦・殺人を繰り返していた中国共産党軍が3000人以上の降伏していた主に民間人の日本人を老若男女を問わず嬲り殺しにした日で、ダグラス・マッカーサーがGHQ民政局に日本憲法草案の作成を指示した日で、ケネディ米大統領がキューバとの輸出入を全面禁止してキューバの経済封鎖を行うと発表した日で、第11回冬季オリンピック・札幌大会が開幕した日で、節分です。

 本日の倉敷は曇りのち雨でありました。
 最高気温は七度。最低気温は一度でありました。
 明日は予報では倉敷は晴れとなっております。




 随分と前のこと。

 狐は夜の輕便鐵道の小さな黄色の電燈の並んだ車室に窓から外を見ながら坐つてゐたのです。
 ごとごとごとごと狐の乘つてゐる小さな列車が走りつづけてゐました。
 車室の中は青い天鵞絨を張つた腰掛けに座つたお客がちらほらと居ます。
 向うの鼠色のワニスを塗つた壁には眞鍮の大きな釦が二つ光つてゐるのでした。

 狐の乗っている車室にはお年を召した一人の酔漢がゐました。
 随分と酔つぱらつているらしくふうらりふうらりと車室の中を歩き回つてゐます。
 ふうらりふうらりと歩き回り乗客一人一人に酔つて赤くなつた顔を近付けて呂律の回らない口調で何やら話しかけてゐます。
 皆様迷惑そうです。
 狐はお酒を呑むのは好きですが迷惑な酔っ払いのお方は嫌ひです。
 お酒は呑んでも呑まれるな。

 其の酔漢が狐の前に來ました。
 狐の前にべたりと座り込んで赤い顔を近付けて大きな声で何やら話しかけてきます。
 狐はその酔漢が何を云つてているのか分かりませんでした。
 何やら罵られているやうな莫迦にされているやうな。
 寝たふりをしてやり過ごそうとしたのですが、それでも何やら喚き続けてゐます。
 そして狐の体をべたべたと触るのです。むか。



 狐は頭に来たので、昔々にスティング様が内緒の粉の中毒の人に絡まれた時に絡んできた人を撃退した方法を試してみました。
 目をぱつちりと大きく開けて相手の瞳を見詰め、相手よりもつと訳の分からない言葉を大きな声ではつきりと云う。
 「天空に輝く青き闇の女神はどれ程美しい? どれ程? どれ程? どれ程?」
 相手の毒気を抜くのに相手より強い毒を使うやり方です。
 酔漢の人はきよとんとした顔をした後、隅のほうに行つておとなしくなりました。
 勝った……。



 でもでも、スティング様。
 此の方法は酔漢の人を撃退するには有効ではありましたが、人の多い所では問題のあるやり方でありますね。
 氣がついてみると、さつきから周囲にいた人達に変な目で見られたり怖がられたりしましたよ。





 電車を降りるまで寝たふりをして誤魔化しました。
 もうしません。



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『天国は待つことができる』/小熊文彦

2019年02月03日 18時00分40秒 | 小説・本に関する日記




 昨日の夜は、小熊文彦の小説『天国は待つことができる』を読み返していました。

 ある朝、山手線の座席に座ったまま息を引き取った森田信夫の魂は、隣に座った男と接触した状態で死んだので誰かが森田の死を確認しないと天国の門を通過できないと天国通過監督官に待機するよう言われる。
 天国通過監督官はすぐに誰かが気が付くと楽観視していたが……。

 8編からなる連作短編集です。





 死んだ後に天国に向かう魂が通過する天国の門を管理している組織があって、天国通過管理官は無事に問題なく魂を天国に送り出したい。
 しかしトラブルが発生してしまう。

 心温まるお話で、しんみりするようなお話でありました。
 面白かったですよ。



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