



3/5(水)、砂丘館「湊雅博写真展 海 / FUSION:環」を見に行ってきました。
写真家の湊雅博が撮影した写真集「海」「FUSION:環」の写真展で、どちらも風景写真です。
「海」は、波立つ海面や大きく盛り上がっては崩れる荒波の一瞬をとらえたモノクロの写真で、その圧倒的な存在感に引き込まれました。
海を前にするとただ波が動いているだけなのにいつまでも飽きずに見続けてしまうことがありますが、時間の連なりから一瞬の風景を切り取る写真という表現の中に、あの時のような言葉にできない感動がありました。
「FUSION:環」は地表や壁面など、何かの表面の手触りや材質、傷や模様などを接写で撮影した写真。
どこのどういう写真なのか説明が一切ないのが特徴で、写真の背景が分からないので物語的な面白さが一切ないのに、それでも「海」のように引き込まれるものがあり、何気ない日常生活の中に雄大な大自然のような感動を見出しているように感じました。
どちらも、極力自分の気持ちを込めずに、私達が暮らすこの世界そのものの存在感を伝えているように感じました。
写真という現実の一瞬をそのまま切り取る手法だからこそ表現できる感動がありました。