
先日「ちょっと思い出しただけ」を観てきたのですが、昨年から今年にかけて、「花束みたいな恋をした」「ボクたちはみんな大人になれなかった」「明け方の若者たち」など、過去の「終わった恋愛」を切なく振り返る、みたいな映画が増えていると思うんですよ。
で、それらの映画を見て思ったことなんですが、よく、恋愛を「上書き保存」する人間と、新たに「名前をつけて保存」する人間がいとか言うじゃないですか。
自分は完全に「上書き保存」する人間なので、「過去の恋愛」に切なくなることってあまりないんですけど。
だから過去の恋愛を描いたみたいな映画って、物語として面白いとは思うけど、共感した!刺さった!エモい!みたいに全然ならないんですよね。
ただ、日々の体験や気持ちを記録し続けるという表現活動をしている人間なので、過去の恋愛のこともすべてちゃんと自分の中に保存はされているのですが、それはあくまで記憶であり記録であって、時々思い出しては切なくなることはないです。
ただ、そもそもあまり恋愛をしない人間だから一つの恋愛がなかなか上書きされないという側面もあるのかなとは思いますが、そもそも人生における恋愛の重要度が人より低いのかもしれないとも思います。
ところで、今まで時々書いてきた好きだった人とは音信不通になって久しく、この先まったく会わずに生きていく可能性がかなり濃厚なのですが、そういう現実を思ったよりすんなり受け入れてしまっている自分にわりと驚きます。
あれほど好きだったのにあっけないものだな…とは思いますが、まあ最初からそもそも付き合っていたわけでもなく、お互いの事情を知った上でのいい友達であったとは思うので、友達としてまた会いたい気持ちは普通にありますね。
自分が「表現せずには生きていけない人間」で、なかなか理解者に出会えなかったので、この生き方の理解をしてもらえたことが、仲間に出会えたみたいで嬉しかった、というのが好きになったかなり大きな理由かもしれないなと思います。
それは恋愛以上に出会うのが難しい貴重な相手だったのかもしれませんね。
それと、出会えたことで自分にとって今まで気付けなかった発見がかなりあり、それは自分の表現活動にとってかなりプラスになりました。
そういう意味でまあ、会えなくなったことは寂しいとは思います。
孤独ではありますが、でもこの孤独も自分は作品にしてしまうんだなと思います!
まあ、「ちょっと思い出しただけ」です!