1/21(金)、シネ・ウインドで「PLAY 25年分のラストシーン」、観てきました。
予告編はこちら。
1993年13歳から2018年38歳まで自分のプライベートや友達との日々をビデオで撮り続けたマックスの、25年分のビデオを映画化。
プライベートビデオでありドキュメンタリーであるはずなのに、ちゃんと一本のドラマとして成立していてオチも鮮やかで驚きました。
25年分の膨大のビデオの中から選ぶエピソードが絶妙で、悪ガキだった10代、ずっと一緒にいた女の子、大人になっても腐れ縁の悪友、新しい恋人と築いた家庭、しかし大人になりきれない自分、そんな彼が最後に取った行動とは…
ドキュメンタリーとは思えないほど出来過ぎた王道の青春ドラマがそこにありました。
特に10代の悪ガキっぷり、大人になってからのクズっぷりはドン引きレベルなんだけど、そんな自分も包み隠さず映す部分がマックス監督の魅力でもあるんですよね。
ネタバレは避けるけど、最後の感動のオチがマジで出来過ぎているし、その一方でそれでいいのかよ!と思う部分もあるけど、それが現実の人生ならいい人生じゃないか!と思えたので、これはこれでいい映画だと思いました。
1998年のフランスW杯や2000年のミレニアムも登場して、自分も経験したことだからほぼ同世代のマックスに親近感を覚える部分もありました。
こういう時代、歴史を記録することがあるから、プライベートフィルムで作る映画って好きなんですよね。
日本人の監督で近いところだと、エリザベス宮地監督や、彼とも親交のあるハマジムのAV監督の作品にも近いところがあるかも知れません。
または本当に何年も登場人物にカメラを向け続けて、フィクションもびっくりなドラマ満載のドキュメンタリー映画化してしまったという意味では、「夢は牛のお医者さん」も思い出したし、ドキュメンタリーバージョンの「6才のボクが、大人になるまで。」なのかもしれないなと思いました。
個人的に、椎名誠さんのエッセイとかが好きなので、こういう作者のプライベートにドラマを見出して生まれた作品って好きなんですよね。
それにしても、25年間もかけて撮り続けた作品ってなかなかないと思うし、だからこそこの映画の最後ではまるで彼らと共に人生を生きたような壮大な感動が味わえました。
この映画では25年間ビデオを撮り続けたのが勝因だったけど、どんなことでも続ければ何かを生み出せるって希望をもらえる映画でもありました。
これは僕自身が日々を記録しながら作家を目指している人間だから感じる感動かも知れませんが、人生って悪くないねって少しだけ生きるのが好きになれる映画でした。