
今年も長崎市に原爆が投下された8月9日には平和祈念式典が行われます。
しかし、長崎市がイスラエルを招待しないことを理由に、アメリカ、イギリスが式典を欠席するというニュースを見ました(正確には、フランス、イタリア、オーストラリアも)。
「米大使、長崎式典欠席へ - イスラエル不招待受け」
現在、パレスチナに対する攻撃、虐殺を続けるイスラエルは、平和を祈念する場には相応しくないと僕も思います。
本来なら8月6日の広島の平和祈念式典への参加も相応しくなかったと思います(ただ、今も世界で銃やミサイルで人々が殺されている現状に言及した広島県知事と、その場面でイスラエルの大使を撮影したNHKに、せめてもの良心と抵抗を感じました)。
長崎の平和祈念式典を欠席するアメリカやイギリスは、原爆の犠牲者の追悼よりも、虐殺を続ける国家、イスラエルの支持を優先するのでしょうか。
原爆を落としたのはアメリカだし、パレスチナ・イスラエルの分断を招いた原因の一つはイギリスの植民地政策だというのに、あまりにも無責任ではないでしょうか。
要するに、アメリカやイギリスという世界に影響力を持つ大国が、戦争や原爆という歴史の軽視を堂々としているわけで、非常識にもほどがあると思います。
広島の平和記念式典の周りでデモをしていた左翼団体が毎年批判されますが(個人的に僕は自分なら式典の時間は声を上げずにサイレントスタンディングなどをすると思うが、ただ戦争や原爆への「怒り」を継承することにもそれはそれで意味があると思うので安易に否定できるものでもないと思う)、そんなことよりこっちの方が大問題だと思います。
本当に、原爆で長崎で何人が苦しみ亡くなったと思っているのでしょうか、亡くなってしまった犠牲者の追悼という大切な日をを何だと思っているのでしょうか。
日本人として本当に腹が立ちます。
ただ声を大にして言いたいのは、ここで僕は「鬼畜米英」みたいな感じでその国を丸ごと敵視、否定したくはないし、みんなにもしてほしくないのです。
どんなに国の為政者が間違った道に進んだとしても、その国の人達を否定したらそれは差別と変わらないし、新たな憎しみを生むべきなのでやるべきではない。
それに、アメリカやイギリスにも、なんならイスラエルにも、ユダヤ人の人達にも、世界の平和を願う人、パレスチナのために行動する人達が大勢いることを僕は知っているし、忘れないでほしいです。
本当にひどい国際社会ですが、こんな時代にも世界中どんな国にも心ある人達は大勢いるわけで、それを忘れたくないのです。
だから今は、国家や民族や人種を越えて、私達は平和のために行動する時だと思います。もちろん日本人だって他人事ではない、あなたも私もそうです。
最後にあらためまして、長崎市の判断を支持します。
8月9日の平和祈念式典が無事に行われ、「長崎を最後の被爆地に」という言葉の通り、戦争や核兵器のない平和な世界が一日も早く訪れることを願います。