舞い上がる。

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ちひろBLUESこと熊谷千尋のブログです。

東日本大震災から11年、これからも忘れずに生きていく。

2022-03-11 23:37:40 | Weblog


夕方のこういう空の色を見ると、冬が終わって春が近いなと思います。



11年前の3月11日、自分の住んでいた松本も揺れはしたものの、一見すると自分の周りではそこまで大きな被害は出ていないように見えました。
その一方で、ニュースや当時始めたばかりのTwitterで連日流れる被災地の情報を、どこか遠くの非日常のように眺めている自分がいた。

しかし、誰もが知るように被災地では津波や原発事故などが発生し多くの人が平和な生活を奪われていました。
故郷の新潟では多くの方が避難してきていたと両親から聞きました。

東京など関東地方では計画停電が起こり、コンビニから商品が消えたとも知り合いから聞きました。
そして同じ松本でも、スーパーや飲食店で酒瓶が割れるなどの被害は発生していたことをあとから知りました。

自分はそういう問題を見ていないだけ、見ようとしていないだけでした。
自分はたまたま安全な場所にいたから変わらない日常を過ごせていただけで、同じ日本の中で日常は崩壊していました。

思えば当時は社会問題を自分と地続きの出来事として受け止める力が自分にはありませんでした。
そういう出来事を対岸の火事にせず、自分と地続きの問題と考えること、それが震災からの11年で自分が学んだことです。

震災で亡くなった方や失ったものは戻ってはこないとしても、その現実を重く受け止めて、忘れずに生きていきます。
傷付いた方々、故郷を失った方々がどうかこれからも健やかに生きていける世の中になりますように。



一年前は、東日本大震災から10年というタイミングで、よしこと配信をし、そのあとで自分の気持ちをブログに書きました。
東日本大震災から10年後の1日前に配信しました。
自分語りしかできないとしても。




今年は、こういう配信などは特にしませんでしたが、東日本大震災を忘れないという気持ちは変わらず、14:30からNHKで放送していた追悼式典の番組を観ながら、14時46分には黙祷をしました。
些細なことかも知れませんが、忘れないこと、語り継いでいくことだけでも、未来の平和を守るために大きな意味があると僕は考えています。



思えば震災時の民主党政権の混乱とその後の安倍政権への不信感が、自分が政治に関心を持ち「政治のこと真面目に考えないとヤバいな…」と思ったきっかけなので、逆に11年以上前(24歳以前)の自分はマジで政治のこと何も考えてなかったし何も分かってませんでしたね。
そんな大学生だったわけですが、大学生なんてこんなもん…と言ったら他の真面目な大学生に怒られそうですね。ただまあ、自分はこんなもんでした。

だから、真面目に政治運動とかしていた学生とか、被災地にボランティアに行っていた学生の話とか聞くと今でも凄いなと思います。
自分が世の中のために行動しようと思えるようになったのは、本当に最近のことです。



この11年間で、少しずつ震災のことを考えられるようになったきっかけの一つが、主にシネ・ウインドで震災に関する様々なドキュメンタリー映画を観たことでした。
井上淳一監督の「大地を受け継ぐ」、我妻和樹監督の「波伝谷に生きる人びと」など、本当に様々なドキュメンタリー映画を観てきましたが、今回は画家で作家の瀬尾夏美さんと、映像作家の小森はるかさんを紹介することにします。





被災地の復興は確かに進んではいるが、復興によって住み慣れた故郷の風景が変わっていく「二度目の喪失」を複雑な想いで受け止める人達もいることを、僕は瀬尾夏美さんの本で知りました。
それはニュースを見ているだけでは知ることの出来ない、現地の人達と出会わなければ知ることのできない現実でした。











瀬尾夏美さんと、映像作家の小森はるかさんは、学生時代から被災地を訪れて現地の人達と交流し、それぞれ言葉と絵、映像で記録を続けてきました。
同世代ながら震災時は何も出来なかった自分にとってお二人の行動力と、自分の生きている現実を記録し続けることで未来に作品を残す活動は、今の自分の指針になっています。
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