
3/2(月)、イオンシネマ新潟西で、「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」と「屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ」をハシゴするという一人殺人鬼映画祭をしてきました。
続いて、「屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ」の感想を書いていきます。
予告編はこんな感じです。
1970年代ドイツ、ボロボロの屋根裏部屋で酒浸りで暮らす男、フリッツ・ホンカは、売春街のバーで出会った中年女性を連れ込んではレイプして殺していたという、社会の底辺で起こる救いのない悲劇。
フリッツ・ホンカが入り浸っている売春街にあるバーは、人生に絶望しきったような中年の男女が連夜酒浸りの生活をしているばかりで、常識も通用しない、まさに社会の底辺の底辺みたいな世界で、もうその時点で目を背けてしまいそうになります。
そんな世界で生きるフリッツ・ホンカは、見かけも中身もボロボロで、連日酔いつぶれては、欲望のままにレイプし殺人をせずにはいられないという、おそらく何らかの障害を持っているであろう、連続殺人鬼です。
社会の底辺の底辺で起こる救いのない連続殺人事件、なんとこれ、実話を元にしているそうです。
正直、こういう世界が存在していたという現実から目をそむけたくなるほどの映画で、彼の暮らす屋根裏部屋での殺戮は、スクリーンから腐臭が漂ってきそうなほど禍々しいものでした。
ジョーカー以上の衝撃というレビューにも納得です。
殺人鬼のフリッツ・ホンカは、映画の中盤で断酒してアルバイトを始めて社会復帰を図ったりするんだけど、結局酒を飲んで元の殺人鬼に戻ってしまいます。
一瞬、これが映画の最後の希望か…?と思わせてからの絶望に戻るという展開は、見ていて切なかったですね。
また、フリッツ・ホンカとは別に、ある学生カップルも登場して興味本位で売春街のバーに行くんだけど、そこで彼氏の方は本当に可哀想すぎる目に遭ってしまうし、彼女はんんとフリッツ・ホンカから狙われてしまいます。
彼女が助かるかどうかは、映画のクライマックスに関わる部分なのでネタバレは避けますが、あのカップルが登場することで、あの社会の底辺のような汚くて恐ろしくて禍々しい世界は、我々のすぐ隣にある現実なんだよと思わされました。