舞い上がる。

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ちひろBLUESこと熊谷千尋のブログです。

新潟県立自然科学館「ホラーにふれる展 映画美術の世界」見に行ってきました。

2024-08-20 23:20:07 | Weblog


8/20(火)、新潟県立自然科学館で開催中の「ホラーにふれる展 映画美術の世界」を見に行ってきました。
ホラー映画やお化け屋敷で使われているセットを展示し、その表と裏を体験できるという面白い企画。





ホラー映画のセットは撮影が終われば破棄されてしまうことが多いそうで、そういう意味でも貴重な展示。
撮影もOKだし、なんとセットに実際に触ってもいいという、ホラーの世界を全身で味わえる展示になっていました。







例えば最初に登場するこちらの古びた不気味な日本家屋も…





裏から回ると普通のベニヤ板のセットで、塗装して古くて不気味な雰囲気を出していることが分かります。





横には着物を着た女性の首吊り死体がありますが、これもマネキンに着物を着せて、怖い顔を描いている。





ちなみに、この首吊り死体には目玉がなく、会場のどこかにある2つの目玉を探そうという面白ミッションも。







この、今にもお化けが這い出て来そうな井戸も、中を見ると腕しかない。





さらに透明な板の下から光を当てて水の反射を表現するという、見える場所だけで怖がらせる工夫が分かります。







それから、この障子に映ったお化けの陰も、裏から回ればお化けの形の板に光を当てている。





時には姿を直接見せずに、腕だけとか、影だけで怖がらせるのも、ホラーの技術。







どこか不気味な雰囲気の古い日本家屋の部屋。
一見、お化けは見えませんが…





棚の上を見上げると、天井裏から幽霊がこちらを見下ろしています。





さらに押し入れを覗き込むと、体育すわりをする幽霊がいる。

そう、最初はお化けが見えなくても、どこにいるんだろう?と怖いのに覗き込みたくなる工夫があるのです。
そして、だからこそ、実際にお化けを見つけてしまった時の怖さが際立つという。





ちなみに、一緒に行った渡部さんは、押し入れの中に入って幽霊と記念撮影していたではないか!
呪われるぞ!





そんな怖いお化け屋敷も、裏から見ればやっぱりベニヤ板で作ったセット。
押入れは途中までしかなく、さらに幽霊に照明を当て、こちらも見えるところだけで怖がらせる工夫がありました。







こちらはお化け屋敷の廊下。





壁から飛び出している幽霊の人形、





壁から浮き出た幽霊の染み、





裏からガタガタと揺らして驚かすことができる鉄の扉(実際は木製)など、怖がらせる仕組みがたくさん。





また、こちらの窓から見える藁人形の打ち付けられた木の幹も…





外から見ると丸い柱に木の幹に見える壁紙を巻いただけだと分かる。





さらに、障子の穴から覗くと、死体と日本人形が見えるという、覗き込むことで恐怖を掻き立てる工夫も。





裏に回ると、死体の人形(おそらく殺された死体)や日本人形はもちろん、背景の壁の汚れまで精工に作り込まれている。





そんなお化け屋敷のセットも、裏から回るとやっぱりベニヤ板。
人間の手とアイディアが恐怖を生み出す、創作力を実感します。







こちらの古びた洗面所は…





裏から回ると、鏡を下げて脅かせる仕掛けになっています(実際、子供がふざけて脅かしてきた)。







しかし驚くのは、古い洗面台を表現するために、こういう小道具をしっかり作り込むこと…





…と思ったら、幽霊の目玉の片方をここで発見!







こちらの日本家屋の昔ながらのお風呂。





裏から回ると、古びたお風呂を表現するためにセットが精密に作り込まれている上に、浴槽の中からゴキブリの映像を投影しているのが分かる。





さらに天井には巨大な蜘蛛が。





お風呂の窓から見える古びた祠も…





まるで昔からあるように作り込まれている。





しかも、その足元には不気味な人形が置かれ、恐怖を掻き立てる。







こんな、2階に登ると幽霊がいそうな階段。





階段や壁は古びた日本家屋の不気味な雰囲気を出すために塗装され、





天井を見上げると幽霊の首や巨大な蜘蛛がこちらを見下ろしているのですが…





外から見ると、これもすべてベニヤ板のセットで、しかも2階は存在しないことが分かる。
予算が限られている映画のセットだからこそ必要最低限の部分だけを作って、見える場所だけで想像力を掻き立てて恐怖を与えるという工夫がこらされています。





せっかくなので、僕も階段から逆さに下りてくる呪われた人になって記念撮影!
写真を撮ってくれた渡部さんには笑われたし、スタッフの方には「熱演でしたね」と言われました。







大がかりなセット以外にも、恐ろしい幽霊の胸像や、





幽霊の人形なども展示されていました。





こちらはどういうセットかと言うと…





細い廊下を通っていくと、お墓の前に出る、そこでセンサーと特殊なスピーカーで幽霊の声が聞こえる、というもの。
しかもよく聞くとお礼を言っている!優しい幽霊!





ちなみに墓石は発泡スチロールを加工したもの。







最後に、ホラーセットの職人さんが描いたという屏風絵が記念写真スポットに。





渡部さんのこの笑顔!!





そんな感じで、ホラー映画やお化け屋敷の人を怖がらせる世界を作るのは、やっぱり人間の手が生み出す技術とアイディアなんだなあと実感させられました。
怖いのに、人間の手が生み出した温かみすら感じるという不思議な気持ちになる展示でしたが、この感動はCGでは表現できないもので、ホラー映画好きとして、これからも大切にしたい文化だなと感じました。





ところで、幽霊の目玉、もう一つはどこにあったかと言うと…







なんと、一番最初の説明文の上にあったのです!
まさに灯台下暗し!





せっかくなので、自然科学館で遊んでいくことに。






こちら、風力発電すると猿が木に登ってファミリーマートの入店音が鳴るという不思議なマシーン!





あー、楽しかった!
リニアモーターカーに乗って帰りました。
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