
11/22(日)、シネ・ウインドで「横須賀奇譚」を観てきました。
予告編はこちら。
2009年、知華子は父の介護で東北の実家に帰り、春樹は仕事を理由に東京に残り、恋人同士だった二人は別れます。
それ以来連絡が途絶えますが、9年後の2018年、知華子が2011年の東日本大震災で被災したと春樹は知ります。
しかし震災で死んだはずの知華子が横須賀にいると聞き、訪れると彼女は震災を知らない…
春樹の仕事の日々…の中で突然知らされるの知華子の被災…と思ったら横須賀で生きてるの?…しかも震災知らないってどういうこと?…と、物語がどこに向かってるのかつかみどころのない映画なんですよね。
知華子は老人ホームで働いているのですが、そこも謎が多いんですよね。
知華子が震災を知らないのも記憶喪失なのか現実逃避なのかはたまたパラレルワールド的なSFやファンタジーなのか、まったくすっきりしないまま、映画は続いていきます。
そういうつかみどころのない話運びの中で、少しずつこの映画の人間の生死をテーマにした物語が見えていくんだけど、映画の最後に「まさかの終わり方」をするんです。
一瞬、何が起こったのか分からず混乱するくらいの衝撃のラストだったのですが、ネタバレを避けて書くと、あそこで一気に現実に引き戻されて、さらに映画が終わってもう一度本当の現実に引き戻されたような感じがしました。
これはマジでネタバレなしで、そしてできれば映画館で観て、体験してほしいです。
東日本大震災から10年近くが過ぎ、一部では震災の恐怖が風化されつつある「今の時代」に見るからこそ衝撃的なラストになっている映画だったと思いました。