後藤との戦いを終え、家に帰った新一は平穏な日常に戻って行った。パラサイト達はその個体数を減らし、『掃討』から生き残った者達はより巧妙に潜伏するようになり、中には人肉食を減らし、田村のように人間の食べ物で栄養を補うようになっていった者もいた。少なくとも新一の周りでは何も起きなくなってきた。と、新一は思っていた。
その夜、ミギーは眠る新一の顔を見ていた。そして、いつかのようにミギーは新一の意識の中に入っていった。「今度はどう見える? 新一」「ミギーっぽいよ? 前は、えーと確か、?」「まあいい。今日はな、実はお別れに来たんだ」骨のような姿で現れたミギーは突然言った。「眠りに着こうと思う」困惑する新一。それは長い眠りで、場合によって新一が死ぬまで眠り続けるという。「君にとってただの右手に戻ると思っていい」「何言ってるんだ?」「内部構造が、また少し変化したんだ」後藤の体内で体験した『一人であって一人でないような』感覚。が作用したという。「いきなり膨大な情報を得た上、別々の思索を同時にできるようになった。しばらくここにある材料だけでやってみたくなったんだ」自分の頭? の辺りを指すミギー。「まだ知らないことだって一杯あるだろう?」「そうだな。じゃあこう言おう、今度は別の方角の歩くんだ。君のいる世界とは少し別の方角へ」「わからないよ」頭? のような部位の視線を逸らすミギー。「新一、私のことは一つの夢だと思ってほしい。だから最後に、夢の中で別れを言いに来た」去ろうとするミギー。
「お前と暮らして、一緒に助け合った毎日は夢なんかじゃない!」「確かに、君の周りで起きた辛いこと、多くの人の死は現実だ」
2に続く
その夜、ミギーは眠る新一の顔を見ていた。そして、いつかのようにミギーは新一の意識の中に入っていった。「今度はどう見える? 新一」「ミギーっぽいよ? 前は、えーと確か、?」「まあいい。今日はな、実はお別れに来たんだ」骨のような姿で現れたミギーは突然言った。「眠りに着こうと思う」困惑する新一。それは長い眠りで、場合によって新一が死ぬまで眠り続けるという。「君にとってただの右手に戻ると思っていい」「何言ってるんだ?」「内部構造が、また少し変化したんだ」後藤の体内で体験した『一人であって一人でないような』感覚。が作用したという。「いきなり膨大な情報を得た上、別々の思索を同時にできるようになった。しばらくここにある材料だけでやってみたくなったんだ」自分の頭? の辺りを指すミギー。「まだ知らないことだって一杯あるだろう?」「そうだな。じゃあこう言おう、今度は別の方角の歩くんだ。君のいる世界とは少し別の方角へ」「わからないよ」頭? のような部位の視線を逸らすミギー。「新一、私のことは一つの夢だと思ってほしい。だから最後に、夢の中で別れを言いに来た」去ろうとするミギー。
「お前と暮らして、一緒に助け合った毎日は夢なんかじゃない!」「確かに、君の周りで起きた辛いこと、多くの人の死は現実だ」
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