正岡子規の有名な句を書いてみました。
病床にあって、動けない。
庭に雪が降っている様子はわかるけれど、街の様子はわからない。
世間の様子もわからない。
いつもなら、少しは聴こえていた生活音さえ降雪の為に聞こえなくなってしまい、孤独感はさらに、しんしんと、深まっていく、、、。
そんな感じだったのかな。
病気になって天井板ばかり見つめていると、その模様の中に、人の顔や動物の姿を見て等、いくつも見つけてしまう。
見れば見るほどたくさん見つかる。
そんな事しても意味無いのに、そんな事しかすることができない。
本を読んでもすぐにくたびれてしまうから、目を開けていることぐらいしかできない。
そして、想像力は止まらない。
そこが人間だからなんだな、きっと。
想像する力があれば、病気が治ったらやりたいことを考える事だってできる。
無限に考える事ができる。
幼少期、呼吸器系の弱かった私も、正岡子規のような絶望的な状態ではなかったけれど、しばらく病床につかなければならない事が何度かあった。
苦い薬を飲んで、眠って起きて、想像して、また寝て、まずい食事をして苦い薬を飲んで、また空想して、そのうちまた眠ってしまう、、、
退屈だったけれど、面白かった。
辛く苦しい病床にあった晩年の子規にも、少しぐらいは楽しめる何かがあった事を願いたい。
やりたい事がある才能ある若者が、動くことすら出来ないなんて、かわいそうじゃないか、、、。