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東部労組<主張>14春闘で固定残業代制度をなくそう!長時間労働をなくそう!

2014年02月25日 17時57分59秒 | サービス残業

(写真=固定残業代問題で闘っている東部労組多摩ミルク支部の仲間)

東部労組<主張>14春闘で固定残業代制度をなくそう!長時間労働をなくそう!

私たち全国一般東京東部労組の機関紙『東部労働者』2014年2月号に掲載された、固定残業代問題に関する<主張>を以下に掲載します。

<主張>14春闘で固定残業代制度をなくそう!長時間労働をなくそう!

残業代をあらかじめ給与に組み込む「固定残業代」(定額残業代)を悪用した不払い残業や長時間労働の問題が多発している。

労働基準法は原則として1日8時間、週40時間を超えて働かせてはならないと定めている。そのうえで法定時間を超える労働、休日労働、深夜労働に対して割増の賃金を支払うよう経営者に義務づけている。

■横行する過労死寸前の長時間労働

ところが、前もって残業代を基本給に含んだり、様々な名目の手当を「残業代にあてる」と就業規則や雇用契約書で定めたりする固定残業代制度を導入する企業が増えている。その結果、残業代がごまかされたり、いくら働いても定額の手当以上は支払われなかったりするケースが相次いでいる。

固定残業代に相当する残業を強いられることで長時間労働を助長し、過労死の温床になっている。通常の賃金よりも割増の残業代を支払わせることで長時間労働を抑止するという本来の残業代の考え方とは正反対の実態が広がっているのだ。

『東京新聞』(昨年12月30日付一面記事)によると、2012年に東京や愛知など10都道府県で固定残業代にからむ残業代未払いの法律違反が計1343件あったという。

東部労組多摩ミルク支部のエイチビーエスで働く組合員は30万円の月給のうち半分の15万円が固定残業代にあてられている。この制度に基づいて過労死レベル(月80時間の残業)をはるかに上回る残業を恒常的に強いられ、ひどい人では残業だけで月186時間30分という殺人的な長時間労働になっている。逆に基本給だけで計算すると時給が最低賃金を下回る超低賃金である。同支部は経営者に残業代支払いと長時間労働の撲滅を要求し、労基法違反で労働基準監督署に申告した。

■固定残業代制度のまやかし

固定残業代については、過去の判例で(1)残業代にあたる部分とその他の賃金が明確に区別されていること、(2)法律に基づく残業代計算でその額を上回る時にはその差額を支払っていることの2つが有効性の要件とされている。これは東部労組小里機材支部が1988年に勝ち取った最高裁判決で確立されたものだ。この判例に従えば、職場で横行している固定残業代はほとんどが無効、すなわち不払い残業代が発生するということだ。

しかし、こうした違法・不当な固定残業代を取り締まるべき立場の労基署が弱腰であるため、「残業代を払わなくても良い方法」などと経営者に指南する悪徳な弁護士・社会保険労務士が後を絶たない。

東部労組は1月21日、全国一般労働組合全国協議会の仲間とともに東京労働局との交渉で固定残業代をなくすよう迫った。1月26日にはNPO法人労働相談センターと共同で固定残業代に関する集中労働相談を実施した。

すべての職場で残業代の支払われ方や労働時間を点検し、14春闘の要求と闘いで是正しなければならない。1分たりともサービス残業を許さず、職場から長時間労働をなくそう!

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