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全国一般東京東部労働組合の記録

アスベスト被災被害

2006年10月20日 09時27分20秒 | 労働相談
健康管理自己責任論
「アスベストなんかもむき出しの現場にいるんだ。
そんなこと分かっていたろう。
病気になって当然の状況だったんだよ。
こんなこと会社に持ってこられても困るんだ。自分の健康くらい自分で面倒見ろ!」
  
 
  テレビ関係の会社に勤務する労働者。ロケ現場で労災事故が発生、その治療のための通院時に交通事故に遭遇、搬送され入院した先で精密検査を行ってみたら何と肺気腫が見つかった、という実に踏んだり蹴ったり、深刻なお話から口火が切られました。
 
 労災は保険給付で事故は自賠責で何とか救済はされたものの、問題は肺気腫治療中における賃金保障。
 10数年フルタイム勤続し尽くしてきた「功労者」を、驚くなかれ会社は休業に入った段階から無賃金・無給付状態で2年間も放置している実態が明らかに。

 「健康保険の傷病手当金は受給されなかったのですか?」答えは「イイエ、もらっていません」。
 
 あろうことか、会社は件の労働者を入社からこのかた健康保険に加入させていなかったのです。当然保険給付たる傷病手当金の支給はすぐには受けられません。
 弥縫策でこそあれ、すぐに会社又は直接所轄社会保険事務所と掛け合い社会保険に遡及加入させたうえで(2年間まで可能)、手当金の支給を受けること、これと並行し会社側の社会保険加入義務懈怠を追及、傷病手当金が実際に支給されるまでの間は手当金相当額を立替えさせる旨会社と交渉してみるよう、またアスベスト被災被害も泣き寝入りしないで一緒に相談していきましょうと助言した次第。
 
 話を聞き進むうち何とも言いしれぬ憤怒が沸々。
 
 肺気腫が発見されたときの会社の言い分が振るっていたとのこと。
 「アスベストなんかもむき出しの現場にいるんだ。そんなこと分かっていたろう。病気になって当然の状況だったんだよ。こんなこと会社に持ってこられても困るんだ。自分の健康くらい自分で面倒見ろ!」
 
 使用者の安全配慮義務を知ってか知らずか見事にすっ飛ばしています。ご存じ「自己責任論」。精神的貧者が都合のよいときにだけ大手を振って持ち出す”伝家の宝刀”ですね。
 
 「投げやり・無恥・無思慮・無責任論」を臆面もなく展開する会社に法と怒りの鉄槌を!
 (やっしー)



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1 コメント

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腹立たしいです (組合員)
2006-10-21 06:46:38
すかいらーくの痛ましい「過労死」が何故社会の教訓とならないのでしょうか。

腹立たしいです。
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