【公認心理師ユニオン支部】尚美学園大学は平田さんのクビ切り撤回を!
尚美学園大学(埼玉県川越市)で6年半にわたり学生らのカウンセリング業務にあたってきた臨床心理士・公認心理師の平田さん(写真)が、今年3月末で大学を運営する学校法人尚美学園(本部:東京都文京区)からクビを切られようとしています。
平田さんは東部労組の公認心理師ユニオン支部に加入し、昨年12月に大学との団体交渉に臨みました。
大学側は平田さんのクビを切る理由として次の2点をあげています。
ひとつは、平田さんに対して学生の保護者から1件クレームが大学に寄せられたことです。このクレーム自体はカウンセリング業務の中で学生・保護者と平田さんとの行き違いから発生したものですが、問題はこのような業務でいわば「つきもの」と言ってもよいクレームが1件寄せられたというだけで、平田さんの言い分も全く聞かずにクビを切っていいのか、ということです。
もうひとつの理由は、大学の方針を平田さんが批判したということを大学側はあげています。これは平田さんが教職員との会話で大学のコロナ対応について批判的な意見を述べたことを指すようです。意見の正否は別として、この大学に「言論の自由」はないのでしょうか。憲法違反のクビ切りと言わざるを得ません。
平田さんは大学側と1年単位の業務委託契約を反復更新する形で6年半働いてきましたが、その働き方の実態は「労働者」と同じです。カウンセリング業務にあたるのは平田さんのほかにもう一人同僚がいますが、その同僚は雇用契約を結んでいます。平田さんも大学から指揮命令を受けて働き、仕事の諾否の自由もなく、場所的にも時間的にも拘束されています。つまり今回の契約打ち切りは、大学による不当解雇であることは明らかです。
組合側は団体交渉でクビ切りの撤回を求めましたが、今年1月になって大学側は「撤回しない」と回答してきました。
平田さんのような臨床心理士・公認心理師は雇用契約だけではなく業務委託契約で働いている人が多くいます。また、心理職に限らず、ここ数年で業務委託・請負などの契約形態で働く人が多くの産業・職種で増加しています。このような中で尚美学園大学のような不当な解雇を見過ごすわけには断じていきません。
平田さんと東部労組・公認心理師ユニオン支部は今後も大学側にクビ切りの撤回を求め続けていきます。みなさんのご支援とご協力をよろしくお願いします!