本来、労働基準法は遵守する必要なんか一つもありません。
―といって、のっけから、皆さんを挑発するつもりなど微塵もないことをお断りしておきます。
団体交渉の結果双方交わす労使協定書では「日本国憲法、労働組合法及び労働基準法の遵守」が合意事項として組み込まれるのが一般的。でも、よ~く考えてもみてください。
労働”基準”法は、第1条でも高らかに謳っておりますように、労働条件の「最低の基準」を明示したもの。遵守は「当たり前」という議論を超えて、言葉として発するのも憚られるほど、言わずもがなの概念です。使用者としての責務は、この「スタンダード」遵守の域を超えて労働条件を青天井に向上させること。
まっとうな会社なら「労基法は守っております」なんて”恥ずかしい”ことは口が裂けても言えないはず。「現時点では労基法上の最低の労働条件しかクリアできていませんけれど…」―。新規雇用の労働者に対しておずおずと謙譲表現として引き合いに出すというのなら幾分理解の範疇ではありましょうが。
それを胸を張って「守っているじゃないか。文句あるか」と、さも鬼の首を取り祭壇に奉ったがごとく英雄気取りの社長殿を見るにつけ、実に鼻白む思いを抱くのは、こと私だけでもありますまい。いい大人が「あさのあいさつができたよ。ほめてほめて」とおねだりしているような、何とも情けない構図ですね。
一体、基準=スタンダードって何でしょう?ものの本によれば、「ものごとの基礎となる標準」とあります。よって、労働基準法が労働条件における一つのモノサシとなると考えがちなのですが、そう単純なものでもないのです。何度も申し上げますが、この法規が自ら銘打つ「最低の基準」という文言を見逃してはいけません。言うなれば測定対象物の縮小を許さない最強の度量衡。そんじょそこらのちゃちなプラスチック製のオモチャ定規とはワケが違います。
”労働者の憲法”たる労働基準法を堅持し(”遵守”ではありません)もり立て、さらにその基準内容を高めることで、労働条件の際限のない改善を図っていく―。結局「当たり前」の結論を導き出すため、クダ巻きオダを上げてしまいました。またまたお詫びを重ねる次第。
(やっしー)
―といって、のっけから、皆さんを挑発するつもりなど微塵もないことをお断りしておきます。
団体交渉の結果双方交わす労使協定書では「日本国憲法、労働組合法及び労働基準法の遵守」が合意事項として組み込まれるのが一般的。でも、よ~く考えてもみてください。
労働”基準”法は、第1条でも高らかに謳っておりますように、労働条件の「最低の基準」を明示したもの。遵守は「当たり前」という議論を超えて、言葉として発するのも憚られるほど、言わずもがなの概念です。使用者としての責務は、この「スタンダード」遵守の域を超えて労働条件を青天井に向上させること。
まっとうな会社なら「労基法は守っております」なんて”恥ずかしい”ことは口が裂けても言えないはず。「現時点では労基法上の最低の労働条件しかクリアできていませんけれど…」―。新規雇用の労働者に対しておずおずと謙譲表現として引き合いに出すというのなら幾分理解の範疇ではありましょうが。
それを胸を張って「守っているじゃないか。文句あるか」と、さも鬼の首を取り祭壇に奉ったがごとく英雄気取りの社長殿を見るにつけ、実に鼻白む思いを抱くのは、こと私だけでもありますまい。いい大人が「あさのあいさつができたよ。ほめてほめて」とおねだりしているような、何とも情けない構図ですね。
一体、基準=スタンダードって何でしょう?ものの本によれば、「ものごとの基礎となる標準」とあります。よって、労働基準法が労働条件における一つのモノサシとなると考えがちなのですが、そう単純なものでもないのです。何度も申し上げますが、この法規が自ら銘打つ「最低の基準」という文言を見逃してはいけません。言うなれば測定対象物の縮小を許さない最強の度量衡。そんじょそこらのちゃちなプラスチック製のオモチャ定規とはワケが違います。
”労働者の憲法”たる労働基準法を堅持し(”遵守”ではありません)もり立て、さらにその基準内容を高めることで、労働条件の際限のない改善を図っていく―。結局「当たり前」の結論を導き出すため、クダ巻きオダを上げてしまいました。またまたお詫びを重ねる次第。
(やっしー)
やっしーさんの「逆説的労働基準法解釈」はとても勉強になりました。
もっと労働者に「人らしく生きる=人たるに値する生活」をさせて下さい!!
「どこか抜け道はないか」「骨抜きにする方法はないか」と虎視眈々と狙っている経営者のなんと多いことか。
法の趣旨である労働条件の青天井の向上どころか、まったく逆の労働条件の底抜け合戦がはじまっています。
こんな時代だからこそ、法を武器にしつつ、働く人の権利を拡大するために闘うしかないんだと思います。
「1人の例外もなく人間らしく生きられる社会」
これこそが本当のスタンダードです。
しかし悲しいかな、労働組合にいた私ですら労基法の最低ラインでも守っている会社は、それなりに良く見えてしまう。
いかに、世の中にまともな会社がないってことでしょうか。
早くて安かったそうですね。
それと同じように、労働条件を違法状態まで切り下げれば、競争力は向上します。
企業内労働組合の限界は、ライバル会社が
違法労働条件を武器に競争力強化をしてきた場合、
どうやって対抗するかという問題になってくるとおもうんですよね。
ライバル会社の違法労働条件を告発したら、相手の会社から賠償金をとれるような仕組みが必要になるのではないでしょうか