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全国一般東京東部労働組合の記録

尚美学園大学のカウンセラー不当解雇で提訴・記者会見

2022年04月01日 17時47分34秒 | 公認心理師・臨床心理士
尚美学園大学のカウンセラー不当解雇で提訴・記者会見
業務委託や請負など「雇用類似」の契約で働いている人たちは労働組合で団結し生活と権利を守ろう!

尚美学園大学(埼玉・川越)で学生らのカウンセリング業務にあたってきた公認心理師で、全国一般東京東部労組の公認心理師ユニオン支部組合員である平田尚寛さんは4月1日、大学を運営する学校法人尚美学園(東京・本郷)を相手取って不当雇い止め解雇の撤回を求めて東京地裁に提訴しました。

平田さんは昨年11月に尚美学園側から今年3月末での契約打ち切りを通告されていました。尚美学園側の契約打ち切りには正当な理由はありません。平田さんは東部労組に加入後、団体交渉やストライキ抗議行動などで契約打ち切りの撤回を求めてきましたが、尚美学園側が撤回しないまま期日の3月31日を迎えたため、裁判の提訴に踏み切りました。

尚美学園側は平田さんとの契約が「業務委託」であったことを理由に「解雇ではなく契約の終了だ」と強弁していますが、とんでもない言い逃れです。平田さんの働き方の実態は労働者そのものです。これまでの最高裁の判例で確立してきた「労働者性」の判断基準をすべて満たしています。大学にもう一人いる学生カウンセラーの同僚が雇用契約で尚美学園側からも労働者として扱われていることからもそれは明らかです。尚美学園がやっているのは不当な雇い止め解雇にほかなりません。

訴状では労働者としての地位確認とこれまで受けてきたパワハラの慰謝料などを請求しています。代理人は戸舘圭之弁護士です。

この日の提訴後、平田さんと戸舘弁護士、東部労組の須田書記長は厚生労働省で記者会見を行いました。



平田さんは会見で「公認心理師としてこれまでにも今回と同じような不平等で不公平な契約を強いられたり、理由も言われず契約を終了させられたりといったことがくり返しありました。そのたびにわたしたちの業界では『次を探せばいいじゃないか』と物分かりのよさそうな慰め合いがありました。自分自身もそのように考えてきました。しかし、これは危険です。苦しかったこと、悲しかったこと、悔しかったことにフタをして、人間の苦しさに目をそむける、見て見ぬふりをすることは、自分やまわりの人を傷つけることにつながります。尚美学園は今すぐ、不当解雇、人権侵害を撤回し、人としてのあるべき尊厳の回復を行うよう求めます」と訴えました。

コロナ禍を契機に、ウーバーイーツのようなネットを介して単発の飲食宅配業務にあたる「ギグワーカー」をはじめ、企業と業務委託・請負の契約を結んで「フリーランス」「個人事業主」という形での働き方が増えています。この人たちは平田さんと同じように労働時間規制も解雇規制も最低賃金も失業手当も労災もない、まるで無権利な状態に置かれています。

こうした「雇用類似」の契約のもとで働く労働者の生活と権利を守るためにも私たち東部労組は平田さんへの不当雇い止め解雇を撤回させる決意です。みなさんのご支援をよろしくお願いします!

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