高齢者は、不要不急の外出は自粛するように都知事からのお達しですが、4日(金)中高年の友人と後期高齢者の私、二人で三浦半島、小網代の森、油壷周辺のハイキングにでかけました。
京急終点、三崎口からバスに乗って、引橋で降りて、小網代の森へ。
枯れススキそっくりだけど荻、枯れたヨシの間の木道を進むとパッと開けた榎のテラス、干潟へ。
静かな小網代湾。
長い階段を上ると北尾根になり、森を抜けると大根畑が続く広い台地、青々とした大根畑の向こうに相模湾が広がっています。
遠くの対岸は、江ノ島あたりでしょうか。
畑の中の砂利道をどこまでもどこまでも歩いて、バス停はないよね・・・。
農道をトラクターに乗ってやってくるお兄さんに聞きました。
「どう行ったらバス停はありますか?」
「バス停ね・・・向こうのあの道を降りていけば、30分ぐらいで三崎口の駅に行ける。」
目的地が決まって、教えられた道を進むと畑から、急な細い下り坂、坂の両側に家、どことなく漁村の雰囲気です。
でも、なかなか立派な家で、古い蔵もあります。
もともとは半農半漁の村でしょうか。
坂を下り切ると、三戸漁港、小さい漁港で、大根がずらりと並んで干してあります。
写真を撮っていると、いつの間にか猫がすり寄ってきて、「食べ物、何も持っていないよ」見ると、どこからか、あちこちに猫。
そうか…漁港だものね、エサがあるんだ…
物陰から姿を現して近づいてきたものの、私に興味を失ったようでのんびりと日向ぼっこを始めた様子。
三戸港を戻り、道なりに進むと、小さな浜が広がる三戸海岸、水道検針員らしい女性に教えてもらった通り、公衆トイレの角を曲がって、人家や畑の中を歩き、坂を上るとバス通りにぶつかりました。
バス通りをしばらく歩いて、三崎口。
駅前食堂で、マグロの漬け丼定食を食べ、又バスに乗って油壷へ。
バス停の油壷入り口から、あてずっぽうに、民家の中の道を歩いて、突き当たったらUターン。
友人が垣根の枝落としをしているオジサンに、「油壷に行きたいのですが・・・」
「油壷ねェ・・・油壷のどこへ行きたいのですか?」
「あの、高台から湾を見下ろしたいんです。ヨットハーバーを眺めたいんです」
「だったら、あの坂を上っていくといいよ」と教えられ、てくてくと歩き続けました。
高台から友人の希望のヨットハーバーを眺め、釣り人をながめ、最後に農家で、三浦大根を買いました。
油壷のあたり、温暖のせいか、老人ホームがあちこちに建っています。
ライフがやっているらしい、
四つ葉バークの「ベストライフ油壷」が海に面して建っていました。
海が見えるホーム・・・。
「やっぱり、姥捨て山だわね」友人がポツリと言いました。
彼女は、4、5年前、定年退職したあと、94歳の母親を介護しています。
今日も、はじめ「4時迄に帰りたいから、3時には電車に乗らなくては」と言っていたのですが、「いつも私がいると思うと、どんどん頼ってくるから、やってもらうのが当たり前になってしまうから、母にも私自身にもよくない、お互いにちょっと距離を置かなくちゃ…」
と言いだして、5時の電車に乗って横浜で別れました。
小春日和の一日で、道を尋ねた三浦の人たちは、皆仕事の手を休め、親身になって答えてくれました。
「知らない街を歩いてみた~い、知らない海を眺めてみた~い、知らない人と話してみた~い、どこか遠くに行ってみた~い」と口ずさみたくなる、のんびりした楽しい旅でした。
-Ka.M-