父親の転勤で 家族ぐるみ南仏ニースへ引っ越してから数週間が経った
孫娘は早くも新居に慣れてきたようで またいつものグータラ生活に戻った
なにしろフランスは学校の休みが多く ほぼ2か月に1回は2週間のバカンスがある
バカンスとは 大人社会のことだと思っていた私が甘かった
でも 子どもが休みなら教員も当然ながらお休み バカンスだ!
因みに週35時間労働の一般労働者に比べても更に短い勤務時間のようだ
この話も興味あるが 今は孫娘の学校生活のことを話そう
オルレアンの学校を辞めてニースの学校へ入るまでバカンスを利用した
しかし その間 コロナの影響で学校が休校になってしまったのだ
結局 新しい学校へ入るまで3週間近く要したのだからダレるのは当たり前
さすがのグータラ娘も自宅生活も飽きたころに学校が始まった
ところが お昼時に帰宅するのは彼女とあと数人だけだったようだ
家から30分ほども歩いた所に学校があるようだが お昼は家に帰る
オルレアンの時はけっこう帰宅する子もいたようだが大都市ニースは異なった
娘は幸か不幸か今は専業主婦 当然ながら孫を迎えに行って昼食となる
孫っ子はただ歩くというのは大嫌い 「バスで行きたい!」と言う
それで母娘のバトルが始まるのだが 結局は途中の公園で昼食がルーティンに
およそ日本では考えれない光景だ・・・
ようやく新しい学校に慣れ友だちも出来たころに再び2週間のバカンス
日本語がだいぶ怪しくなってきたということで私たちとのテレビ電話が復活
勉強の雰囲気を感じるとすぐ話を逸らす彼女にいかに興味を持たせるか?
考えついたのは まず日本語の「しりとり」 これには乗ってきた
名詞だけでなく動詞も形容詞も何でもありの特別ルール「しりとり」
読み書きに比べて驚くほどの語彙力を発揮 これにはハマった
ある時 彼女が相手に指名したのが我が家にいる男の子の孫
彼は何とか逃げようとするが執拗に相手を要求する彼女
仕方なく彼女に付き合う6年生男子だが互角以上にやられてしまう
ようやく相手から解放された彼は言った「東京の女子みたいだ!」と
これには私たちも大笑い よくぞ言ったものだ
彼らのクラスは担任が称して「幼くすれていない可愛い子たち」なんだ
地方都市の6年男子は彼女の積極さに都会的センスを感じたのか
「東京の女子」は彼らのクラスには存在しないのか尋ねると
「あまりいないよ いても一人か二人くらいだよ」ということだ
「●●ちゃん あなたはパリジャンだって!」と言うと
「私 ニースだもん!」と返ってきた
この勢いがあれば彼女はニースでも十分やっていけるだろう
-S.S-