郷土教育全国協議会(郷土全協)

“土着の思想と行動を!”をキャッチフレーズにした「郷土教育」の今を伝えます。

若い教員を育てられない教育委員会と学校現場(2)

2025年02月25日 | 日記
希望を持って入って行った学校現場から、一年も経たずに去ることになってしまったBさんの心境を考えるに、どんなにか悔しい思いをされたことだろう。

たまたまであるが、彼女は私の出身大学・学部の後輩である。
典型的な「でもしか」で教員になった私自身を棚に上げて言うのは厚かましいが、今でもここを卒業して教員になる若者は大きな期待を背負わされての就職である。

Bさんがどう感じていたのかは分からないが、少なくとも管理職や当局は彼ら側の観点からは思い通りに動くことを期待していただろう。

しかし、ただでさえ昔より複雑多様な背景を抱えた学校現場にあって、新規採用教員がスムーズに仕事をこなすことは容易でないことは誰でも想像できる。
だからこそ、当局を始めとする管理職や職場の先輩たち(もっと言えば子どもの親たち)にも一定の優しい目配りが必要なのだ。

そりゃあ、「教員は子どもの前に立てば、新人もベテランもない。子どもたちは最大限の幸福度を求める権利があり、保護者もそれを求める権利がある」というのは原則ではあろう。
しかし、実際問題として、生まれて初めてこの職に就いた人間が最初からベテラン教員と同様にやれるわけがない。
むしろ、初めからそんな能力があったり落ち着いてやれる人間だとしたら、私は逆にちょっと引いてしまうだろう。
何故だか分からないが、多分それは私自身の「教育」に対する感覚からだと思う。

上手く子ども(出来れば親とも)と付き合えれば、それに越したことはないし、先ずはそれを目標に仕事になれるべきだが、おそらく今の学校現場はそれだけでなく校務分掌や諸々の書類提出を厳しく求めるであろうし、当局に至っては余計なお世話である「初任者研修」等を押し付けて平気な顔をしている。

(つづく)


-S.S-
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