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私の担当する場所は学校近くの変型十字路
共に市道だが朝の通勤時間帯は車の通行量が多い
幹線道路へつながる抜け道として利用されているからだ
いつも決まったクルマで分かってはいるはずだが
けっこうなスピードで走って来るクルマもいる
横断歩道があるし最注意を払うべき場所ではある
こんなクルマから子どもたちを守るのが私の仕事だ
ところがこの変型十字路はさらにカーブを描いている
一人ではとても対応し切れない
そのため学校では保護者にも応援を依頼している
毎日当番に割り当てられたお母さんがやって来る
年に数回の仕事なので慣れてはいない
先に現場に着いている私が立ち位置と動作を教える
テキパキ動いてくれる方もいるがそうとは限らない
クルマの動きを見ながら大声で保護者に伝える
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「クルマが来ま〜す そこで止めておいてください!」
「ハイ オッケイです! 渡れま〜す!」
そんな言葉掛けが30分以上も続く
私の発する言葉はそればかりではない
「おはようございます!」
「いってらっしゃ〜い!」
登校する子どもたちに元気よく声掛けをするのも仕事だ
時には余計な言葉も出ることがある
「下見てないで しっかり前向いて歩こう!」
段々と馴染みの顔ができてくると余計な言葉も増える
「今日は早いね! 何かあるの?」
「スイミングがある日だね がんばって!」
この声掛けに引き気味なのが我が孫っ子
ただでさえ大声で話すタイプでない彼は
友だちの後に続いて仕方なく口をモグモグ・・・
でもそんなことを気にしている暇はない
孫っ子は1000人を超えるこの小学校の児童の一人
私は今 ここを通過する大勢の子たちに目を向けている
しかし 彼は私がやってることに満更でもないようだ
担任がクラスのみんなに私の存在を教えたからだ
それにしてもいつになるやら
「おはようございます!」と元気にあいさつしてくれるのは😄
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-S.S-