朝の交差点を通る人は、小中学生ばかりではありません。
高校生や勤めに出かける大人たちとも出会います。
その中でも幼い子どもを連れた親は目につきやすく、声もかけやすいです。
自分も若い頃に経験したのでよく分かるのですが、朝の慌ただしい時間は少しでも早く…と忙しなくなるものです。
今朝も小学生の登校に混じって、小さな子の手を引いて歩いて来る男性が目に入りました。
歩いている男の子は、昨年の今頃はお父さんに抱っこされたり、時には手を引かれて歩いていることもありました。
歩く時は必ずと言っていいほど、お父さんにグイグイ手を引っ張られるようにして歩いていました。
そうです、子どものペースで歩いていては間に合わないからです。
ところが、今は力強く歩けるようになっています。
それもそのはず、お父さんの懐にはもう一人の幼い男の子が抱っこされているのでした。
新しい家族が一人増えたようです。
そのお父さんの通勤スタイルは、背広にコートを着た背にはリュックサック、体の前には袋のような抱っこグッズに入った幼い子がいるので左手で支えつつ、右手はお兄ちゃんの手を引いています。
朝の寒い空気を感じるような余裕はないようで、頬は熱気で赤く染まっているのです。
この親子連れとは最初に出会った時から顔馴染みなので、毎朝のように言葉を交わします。
「赤ちゃん大きくなりましたね〜!重そうだなぁ!」
「はい、重いです。」
この赤ちゃん、最近では私に笑顔で手を振ってくれるのです。
ついこの前まで上の子が抱っこされていたのに、本当に成長が早いと思いました。
そのお兄ちゃんは、お父さんの手を振り解いて自分で歩こうともしますが、この辺りの道は歩道もなく本当に危険なのです。
日本にはこのような通学・通勤路がまだまだたくさんあるに違いありません。
今回の能登半島地震でも露呈した、この国における安心・安全対策は極めて不十分と言わざるを得ません。
「国民」が生きていく上での最低限の安全保障にこそお金をかけるべきです。
「(仮想)敵が攻めて来るのを未然に防ぐ」軍事費より、「日常の国民生活が安全に過ごせる」施設作りに全力を注ぐべきです。
それが本当の安全保障政策ではないでしょうか!
つい、話が横道にそれましたが、この親子3人連れの他にも幼い子どもを連れた親たちが数組ありますが、共通して言えるのは皆さんとっても明るいのです。
中には小学生より大きな声で挨拶をする方もいらっしゃいます。
子どもを保育園に預けたら大急ぎで職場へ向かうであろう大人たちにも、今日一日の生活(仕事)が充実したものであることを祈りたい気持ちになります。
-S.S-