20200408 start!

ソーシャルディスタンスを縮めるよう、交流の場をスタートしました。

N抗体調査の結果!

2023-03-20 | 健康
陽性者数の前週比は、大阪・兵庫で0.8程度で推移し、新規陽性者数は減少傾向が続いています。このまま、収束(終息?)を願うのが人情というものですが、果たしてどうでしょう?。

忽那先生が、国のN抗体の調査結果から、解説しています。

1)測定されることの多い新型コロナの抗体;S抗体とN抗体の2種類

・S抗体はワクチンの標的である「スパイク蛋白(S蛋白)」の抗体でありワクチン接種をした人と感染した人のいずれも陽性

・N抗体はウイルス遺伝子を包み込んでいる「ヌクレオカプシド蛋白(N蛋白)」の抗体であり感染した人だけが陽性



2)日本に住む4割の人が過去に新型コロナに感染;2022年11月と2023年2月に行われた抗体調査(日本赤十字社で献血した16歳〜69歳を対象)の比較

   26.5%⇒42.3%

府県別

・福岡県(59.4%)、沖縄県(58.0%)、佐賀県(52.5%)、愛知県(51.8%)、大阪府(50.2%)、の5つの都道府県で陽性率5割超

・岩手県(27.4%)、福島県(31.7%)、新潟県(33.5%)が低い



年齢別

・N抗体の陽性率は年齢が若いほど陽性率は高く、16〜19歳の6割

・年齢が高くなるほどN抗体の陽性率は低下、60〜69歳でも28.3%

男性と女性との間に陽性率に差はなし



3)気づかずに、あるいは診断されずに感染している人が2000万人いる?

・2023年3月16日までに、日本では3337万人が新型コロナと診断

・42.3%の人が感染しているとすると、日本では5300万人が感染していることになり、

差は、約2000万人

(前回2022年11月の抗体調査;N抗体陽性率から推定される感染者数(3300万人)とその時点で把握されていた感染者数(2500万人)の差は800万人)

4)把握されている感染者数の規模は第7波と第8波では大きく変わらなかったにも関わらず、死亡者数は第8波の方が大幅に増えていたのは何故なのか?

・「実際の第8波の感染者数は第7波よりも多かったため」ということが今回の抗体調査によって明らかに

5)日本でも今後は流行が広がりにくくなるのか?

・イギリスの例

イギリスにおいてN抗体陽性率が約4割だったのは、今から1年以上前の2022年2月頃

イギリスではこの頃から流行の規模が少しずつ小さくなってきていますので、日本でも今後流行の規模が小さくなっていくことは期待できるかもしれない



・しかし、

オミクロン株の亜系統の変異株XBBに対しては、過去にオミクロン株に感染した人であっても感染予防効果は51%にまで下がる との報告

オミクロン株とは全く異なる新たな変異株が出現し広がってしまった場合には、今は流行が落ち着いている欧米諸国でも再び感染者が増加する可能性が高い

・こうしたことを考慮すると、日本でも「N抗体の陽性率が高くなること」が必ずしもゴールとは言えない。

と、先生は指摘しています。

そして、
5類感染症になった後も流行状況が悪化した時期にはマスク着用、こまめな手洗い、3密を避けるなどの感染対策は重要

また高齢者や基礎疾患のある方など重症化リスクの高い人はワクチン接種をアップデートした状態を保つこと

を勧めています。


これからも、状況を的確に判断できる情報の開示と適切な対応が求められますね。