今日からXBB.1.5対応ワクチンの秋開始の接種(2024年3月31日まで)が始まります。
忽那医師がワクチン接種について解説しています。
”
9月20日から接種開始 XBB.1.5対応ワクチンの有効性と安全性は?”
忽那賢志感染症専門医 9/18
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/b7cd286e40820485567d5c8e1749c66d85622452
1)XBB.1.5対応ワクチンは9月20日から接種開始
対象は、初回接種を終了した人で、高齢者や基礎疾患のある方だけでなく、持病のない若い方も接種可能で、最後の新型コロナワクチン接種から3ヶ月以上経過していればOK。
また、初回接種もXBB.1.5対応ワクチンです。
2)XBB.1.5対応ワクチンの有効性は?
・2022年9月から接種開始されたオミクロン株対応ワクチンは、2価ワクチン
⇒ 野生株(流行初期の新型コロナウイルス)とオミクロン株(BA.1またはBA.4/5)の両方のスパイク蛋白の設計図を持ったmRNAワクチン
・今回承認されたXBB.1.5対応ワクチンは、2価ワクチンではなく再び1価ワクチン
⇒ 現在広がっているXBB系統の変異株に対しては、2価ワクチン(XBB.1.5+BA.4/5)よりもXBB.1.5対応の1価ワクチンの方が、より多くの中和抗体を産生することが示されたため
・XBB系統に対して感染や発症、そして重症化を防ぐ効果がある程度期待できるものと考えられる
⇒ 特に、重症化リスクの高い高齢者や基礎疾患のある方は、重症化を防ぐために定期的なワクチン接種が推奨
・現在主流となっている変異株であるEG.5系統や、これからの拡大する可能性のあるBA.2.86に対しても、このXBB.1.5対応ワクチンは効果が期待できるのか?
⇒ これらの変異株に対する中和抗体がどれくらい増えるのか検討した研究がありますが、EG.5系統、そしてBA.2.86に対しても十分な中和抗体価の上昇が得られたという結果
3)過去に感染したことのある人も接種する意義はある?
・最近の抗体保有率の調査によって、日本に住む人の4割以上の方がすでに新型コロナに感染したことがある
特にオミクロン株に感染した人は、少なくとも3ヶ月程度は再感染のリスクが低くなるが、感染した日から時間が経つと徐々に再感染しやすくなる
⇒ すでに感染したことがある人も、ワクチン接種によってハイブリッド免疫と呼ばれるより強固な免疫を得ることができる
4)XBB.1.5対応ワクチンの副反応の頻度は?
XBB.1.5対応ワクチンは、従来のmRNAワクチンと同じ作用機序を持ったワクチンであり、ターゲットとなっているスパイク蛋白が変わっただけのもの
⇒ したがって、副反応についてもこれまでのmRNAワクチンと同様の副反応が、ほぼ同じ頻度で報告
今回のXBB.1.5対応ワクチンによる心筋炎、心膜炎といった稀な副反応の頻度についてはまだ明らかになっていませんが、これまでの報告では初回接種の2回目の接種が最も多く、3回目は2回目よりも頻度が低く、4回目以降は報告頻度も極めて稀
5)ワクチン接種後も感染予防を心がけましょう
XBB.1.5対応ワクチンの接種により、一定期間は感染予防効果が高まることが期待されますが、完全なものではない
⇒ 流行状況に合わせて、手洗い・マスク着用など基本的な感染対策は続ける
一定の効果が期待されるということなので、接種券が届けば接種の予約を入れたいと思っています。
基本的な感染対策もおろそかにはできませんね。