よく分かる 住まいづくり・・(檀建築コンサルタント)

私達の考える住まいは、住まいづくりの原価を探り、無駄のない資金で、遊び心のある家を作る事。

物づくりの原点

2009-09-12 09:51:37 | とりとめもなく

私は元来より物づくり馬鹿なのかもしれない。
まあ・・・それでいいと思っている。
そこにはきっと共通したものがあり、野球馬鹿から見た人生観も、釣り馬鹿の人生観も
結局行き着くところは同じなのだろうと思っている。

建築設計から物づくを観て来たが、向き合っているのは人間で、魚とは少し違うところはあるが、共通する所は、魚の心理を読むか・・・(笑)
人間の心理を読むかの違いで、相手は違っても、こちら側は本人である事は変わらない。

魚と違い、少し厄介な所はあるが、しかし楽しい事もあり、それはそれで納得できるものであり、魚をヒットさせたときの快感に劣らない刺激も感じることは出来る。
まあ・・とにかく楽しい事はいいことで、共有する時間を持ち、その中から新しいものが生まれ、形になっていく楽しみは、こちらにもあるが、大切な事は、自画自賛にならず、相手にどれだけの満足感を与え、また喜びを与えることが出来るかが私達の役目なのだろうと思っている。

仕事を通じ見えてくるものは、自分自身でもあり、向き合う人の情熱やこだわりが浮き彫りにされ、その強さによって進む方向は少しずつ変わっていくような気がする。
この事務所を訪れる人は様々で、色んな色を持ち、その濃さも違い価値観も違った人達がやってくる。

強烈な色を持ち、自尊心が強くわが道を突き進む人。
相手の話も聞き、しっかり自分の考えを伝えようとする人。
など、違いをはあるが、共通しているのは、造る方法が分からず、迷っている所にある。
その道しるべとなる標識をどのように表現すればいいのかが、私達が考えなければならない問題でもある。

道路標識のように、東京方面と書けばそれは意味をなすが、物づくりの道しるべは、
個人の意識の有り様で様々な受け取り方があり、憶測もあり、また不安もあるのだろう。
物づくりの基本は全て同じで、作りたい物は作りたい人の思いの中にあり、
料理をつくる人は、どんな料理にするか、どんな味付けにするかを自分の持っている知識と経験と、時に挑戦もあって料理という形になっていく、これが物づくりの基本でありつくるものが大きいからと言ってその基本は変わらない。

しかし、造る物が大きくなれば専門的知識が必要となってくるが、そこで忘れてはならないのは、
主役は造る側ではなく、望む側であり分からないからといって委ねてしまう
のは、作るのではなく、作ってもらう事になる。
結局、作ってもらうと言うことは、あくまでも受身になり、弱い立場を認めてしまい”任せる”となってしまう。
あくまでも、誰が主役であるかを事を忘れてはならず、その思いを実現する為に、造る側は、知識や技術を提供し、同じ目線で、同じ目的である”物づくり”の中で共鳴しあうべきなのだろう。