よく分かる 住まいづくり・・(檀建築コンサルタント)

私達の考える住まいは、住まいづくりの原価を探り、無駄のない資金で、遊び心のある家を作る事。

コンサルタント業務

2011-05-16 20:56:21 | 建築コンサルタントとは。

建築は多くの業者が作り上げ、何ヶ月もかけ施主様の要望を満たして行かなければなりません。
過去には地域の大工さんがその役目をし、大工仕事をしながら職人を動かしていました。

しかし多くの商品が生まれ、多くの情報が生まれ、大工さんにはその流行と情報の早さについて行かれなくなり、工務店がそれに変わる役目を負い、監督を現場に派遣し、請け負うようになり、設計施工をこなし
それが大きな組織となって今のハウスメ-カ-と呼ばれる組織が出来上がり、展示場を全国展開させるようになったのです。

本格的な展示場展開が広まったのは、約30年前、しかし現在は展示場展開も時代遅れとなりつつあり、数社が店を閉め、数社が和歌山を撤退せざるを得ない経営状態となったのは確かで、新たな設計集団も生まれ、徐々に建築業界も変化しています。

そんな中、変わらないのは、クライアント側で、建築の流れが時代とともに変化していっても、結局どのように住まい作りを進めればいいのか、未だ分からず決定的な選択肢もなく、決めなければならないのが現状なのでしょう。

かつて、この費用が施工原価で、これが工務店経費で、これが・・・と
見積もりの中で、施工業者の利益までオ-プンにした見積もり書は存在しませんでした。
当社は15年前施工業者に対し、原価で見積もりを依頼し、発注する業者の規模により、施工経費(荒利益)を決め、上限は建物原価の15%下限は10%で無理を強いれば業者の手抜きが発生し、結局いい建物は出来ない為下限も設けました。

私は過去に10年間現場監督を経験し、値切れば必ず品質が落ちるのを見てきました。
値切ることをやめ、経験や物の値段を知り、交渉によって値段を決めることにしています。
どんな職種でも同じでしょうが、必ず利益は認めてあげないと、赤字覚悟で仕事を受注する業者は存在せず、もしいるとするなら、それは業者の都合で受けなければ都合が悪いから受けるだけでしょう。

18年前事務所を立ち上げる時、設計事務所ではなく、コンサルタントとして店を出したのは、住宅建設において、設計事務所として多くの図面を書き、現場を監理する費用は必要と思っていないからです。

多分設計事務所と名前の付いているところで設計すると、設計図だけでも50枚は書き上げ、そのほかに設備図面が加わり、下手をすれば
100枚近くの設計図を書き上げる設計者もいるかも知れません。

日本の住宅面積は、平均で40~45坪程度の広さで、多くの枚数を図面に書く必要のない規模なのです。
見方を変えれば、多くの図面を書かなければ10%以上の設計監理費用がもらえないと考えている設計事務所も少なくないでしょう。

施工する側、設計する側、規模の大小によって違ってきますが、それぞれに、まだ多くの無駄があり、その無駄をクライアント側が気づかず支払っていることになります。

これからの時代は、本当に無駄をなくし、各業者の利益は認めたうえで
少しでも安くて品質の高い家を手に入れなければ、日本全体の
経済状況からみても、国が持たず、個人の住まいも手に入れられなくなってしまうかもしれません。

将来、個人住宅においては、設計事務所やハウスメ-カ-は必要としない時代は必ず来るでしょう。



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