よく分かる 住まいづくり・・(檀建築コンサルタント)

私達の考える住まいは、住まいづくりの原価を探り、無駄のない資金で、遊び心のある家を作る事。

住まいづくりのゆくえ

2011-05-17 06:27:23 | 建築コンサルタントとは。

10年前ログハウスの買い付けにカナダに行ったことがあり、伊藤忠商事の案内で、カナダの住宅関連の業者も回らせていただいたことがありました。

そこで分かった事は、住宅には設計事務所は殆ど介入せず、カナダの人達は、自分達でプランを決め、仕上げを決め、ビルダ-とともにホ-ムセンタ-に行き仕上げを決め、家造りはクライアント主導となり作り上げる。

カナダには日本のような複雑な流通がなく、木製の無垢のドアが50ドル(3500円)程度で販売されており、カルチャ-ショックさえかんじました。
同じドアを輸入商品として日本で購入したことがありますが、日本では5倍の値段をつけて売っているのが現実です。
カナダの住宅には敷地が広い事もあって、多くはビルトインガレ-ジを作っており、二台入る電動シャッタ-が7万円で買うことができるのには驚きました。

担当者に「なんでそんなに安いの?」と聞いたところ、反対に「なんでそんなに高いのか?」と聞かれました。
日本の商品は外国のそれと比較しても、優れた技術力があり、性能も優れていることはたしかですが、日本で二台用の電動シャッタ-を購入すれば、安く購入出来ても45万円は必要となるでしょう。

たとえば日本で一件分の窓を発注すると、最短納期で1週間~10日で現場に入りますが、カナダの商品を発注すると、1ヶ月~1.5ヶ月の納期が必要になります。
この大きな納期の違いは、日本ではいろんなタイプの商品を在庫としてストックし、注文に対し即応出来る体制を取っているのに対し、カナダでは、注文を受けた後生産を始めるのです。

納期は遅れますが、注文生産をすることで在庫を抱える必要はなく
それを保管する場所も必要なくなり、販売金額が安くて済むのです。
日本の流通、カナダの流通のそれぞれに一長一短はありますが、住まいを買う側から考えれば、安い物を手に入れたいと考えるのが皆様の思いなのでしょう。

日本の商品には、殆どのカタログに定価価格があります。
建築の流通価格の中には、施工業者用価格、設計価格、お客様提出用価格があり、その他に、一番安いネット価格が用意されている。

私達が商品をメ-カ-から直接購入しようとしても買えないシステムになっていて、
多くの建材や設備機器は商社を介し、販売代理店、小売店、施工業者と多くの会社をくぐり、メ-カ-の原価の2倍から2.5倍の価格で販売されているのが現状で、当社がお客様に提供出来る金額は販売代理店から買うのが最短となります。

しかし、何社かの流通を潜らせず買う事により、商品によっては定価の45%で買える商品もあり、30%で買える商品もあります。
当社はコンサルタント業務の中で、建物の価格交渉は勿論、土地の価格交渉、ク-ラ-、テレビ、パソコン、洗濯機・・等々、全ての商品の値段交渉も引き受ける場合があります。

今、家電商品を購入する場合、殆どは家電量販店に行かれるのが一般的だと思います、昨年当社で設計したお客様が量販店に行き、家電10点ほど購入しようと見積もりを出してもらい、値引きも含め、125万円の金額が提示され、これをもう少し安く買えないかと相談され
2軒の家電量販店と交渉をした結果、105万円まで価格が下がったことがありました。

値段が下がった理由は、大きくは交渉術もありますが、日本の流通の中で各商品が一番安く売られている金額を知り、情報を入手し、値段交渉に当たる為、安く手に入れる事が出来るのです。
10万円の家電商品を6万円で買ってもその性能は落ちることはなく
安く買う方がおとくと言えますが、家の場合値切るのは必ずしもお得にはならない場合があり、値切らずに交渉し価格を下げる事が大事だと言えるでしょう。


 



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