早いもので今年もまた「彼岸」を迎えました。
「彼岸」とは春の彼岸をさし、秋の彼岸は「秋彼岸」と言うそうです。
お彼岸の「彼岸」は、「到彼岸」という言葉に由来します。
「到彼岸」とは、サンスクリット語の「パーラミター」(漢字で「波羅蜜))を漢訳した
もので、「到彼岸」の彼岸は、迷いのない悟りの境地を意味します。彼岸に対して、私た
ちが生きている煩悩に満ちた俗世間が此岸。こちら側(此岸)の私たちが、あちら側
(彼岸)に到るための仏道修行を「到彼岸」といいます。
やがて、悟りの世界である彼岸を、死後の安らかな世界である浄土と捉えるようになり、
現在のように亡くなったご先祖様に想いを馳せる「お彼岸」が定着していったようです。
彼岸会は春分の日、秋分の日を中日(ちゅうにち)として、前後三日ずつ一週間にわたり
行われる法会ですが、この時期に彼岸会を行なう理由は、太陽の動きと関係があります。
浄土教では、極楽浄土は西の方角にあると考えます。浄土経典の『観無量寿経』には、極
楽浄土を想像するための十六の方法が説かれていますが、その一つとして、西に沈む太陽
を見て極楽浄土を想う「日想観」という方法があるほど。ここから太陽が真西に沈む春分
・秋分の日に、西方浄土を想像し、ご先祖様を供養する習慣が生まれました。
と言うことだそうです。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます