
相模原刺殺 措置入院後「野放し」 市、「家族同居」確認せずPR 相模原市の知的障害者施設殺傷事件で逮捕、送検された元施設職員、植松聖(さとし)容疑者(26)。「障害者を殺す」と発言したことから精神保健福祉法に基づく措置入院となった後、約2週間で退院していた。行政側は退院後の動向を一切把握しておらず、植松容疑者は“野放し状態”のまま入所者19人を殺害する凶行に突き進んだ。制度の不備が浮かび上がった形だが、精神障害をめぐる判断は難しいケースも多い。専門家は「検証が必要だ」と訴える。
◆2週間で退院
措置入院は精神疾患のため、他人や自分を傷つける恐れがある患者を本人や家族の同意なく強制的に入院させる制度。2人以上の精神保健指定医の判断で都道府県知事か政令市の市長が入院を決める。期間の定めはなく指定医の診察などをもとに退院が決まる。
植松容疑者は2月14、15日、事件の舞台となった相模原市緑区の知的障害者施設「津久井やまゆり園」を名指しした上で、「障害者を抹殺する」などと記した手紙を衆院議長の公邸に持参。19日、神奈川県警津久井署の事情聴取にも「いつでも大量殺人する」と話した。
連絡を受けた相模原市は同日、「他害の恐れがある」として、精神保健福祉法に基づき神奈川県内の病院に緊急措置入院させた。その後、尿検査で大麻の陽性反応のほか、指定医2人の再診察で妄想性障害や大麻の影響による精神障害との結果が出た。
しかし植松容疑者は約2週間後の3月2日に退院。大麻の反応が消えて症状が和らぎ、植松容疑者から「自分はどうかしていた」と反省の弁もあり「他人に危害を加える恐れがなくなった」との指定医の判断で決まったという。
◆「現場責任は酷」
こうした経緯について、措置入院の手続きに携わる大阪府健康医療部の担当者は「最近は精神疾患への社会的な理解も進んできたと思っていたが…。事件は非常にショックだ」と絶句。「ただ、患者が退院した後のことを見通すのは精神科医にも難しいのが現実だ」と明かす。
精神科医で「無差別殺人の精神分析」などの著作がある片田珠美氏は「退院が早すぎたようにも思うが、判断の責任を現場の医師だけが負うのは酷ではないか」と指摘する。患者が退院を強く希望したり、危害の恐れがないように装ったりすることもあり、判断が難しいことは少なくないという。「社会の安全と患者の人権の兼ね合いなど議論を深めることが必要だ」と語る。
◆「仕組み検証を」
植松容疑者は相模原市緑区の自宅で1人暮らしをしていた。退院の連絡を受けた津久井署は3月4日、植松容疑者宅を訪れたが、不在だった。都内に住む親に連絡を取るとこの時は親元におり「今後も植松容疑者の動向を教えてほしい」と伝えていたという。
相模原市によると、植松容疑者は退院後、家族と同居して通院治療を行うことになっていた。だが、市は退院後の状況を一切確認していなかった。担当者は「ケアできればいいが、人手が足りない」とこぼす。
措置入院に詳しい屋宮(おくみや)昇太弁護士は「措置入院後に退院させる際は医学的な見解が重視され、福祉関係者や家族の受け入れ態勢が具体的にどうなのかは必ずしも検討されない」と指摘。「今回も地域でフォローしていく仕組みがあったのか検証する必要がある」と話している。
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色々なテレビコメンティーターが綺麗事だけのご託を述べているがクソの役にも立たない。
そもそも、偏向、過激、跋扈など放送禁止用語は語れない、差し障りのないコメントだけ期待しないで聞き流そう。
計画を立て体力のある若者が深夜の手薄な時間を狙って侵入、建物内部も元勤務先で熟知...逃走する気も無しアッサリと自首、これでは対策など何も役立たない。お金のムダ、侵入したら全館にサイレンでも設置しウォーンと警察に自動通報か。
警備員も形だけ夜勤だけの爺さんバイトか...仮眠で朝方まで熟睡が常、体力的に続かないゾ...皆、そんなもんです。
△オソマツだった緊張感など0のダラケタ警備体制か。
相模原市の障害者施設殺傷事件で、現場となった「津久井やまゆり園」には16台の防犯カメラが設置されていたが常時監視されておらず、緊急時に外部に異常を通報するシステムもなかったことが27日、関係者への取材で分かった。警備員は仮眠中で事件発生に気づかなかったことも判明。こうした警備態勢の隙を突かれ、犯行を許した格好だ。
植松聖容疑者は今年2月、衆院議長に「障害者を抹殺することができます」などとする手紙を提出したことを受け、神奈川県警は同園に対して警戒態勢についての指導を実施。同園側は4月に防犯カメラを設置したという。
ただ、カメラ映像については2週間分が録画保存されていたが撮影中の映像は監視されていなかった。また、同園には火災警報装置は設置されていたが外部からの侵入者を察知して施設全体に知らせるシステムはなかった。
この日、会見した同園の入倉かおる園長は「カメラは外部を監視するというよりも、何かあったときのための記録として設置していた」と説明した。
一方、逮捕された植松聖容疑者が侵入した夜間は計8人の職員と男性警備員(69)が勤務していたが、警備員は仮眠しており、植松容疑者が園から出ようとする際の音で午前2時50分ごろに目覚めたという。産経新聞の取材に警備員は「自分も何が起きているか分からずパニックになった」と話した。
植松容疑者は今年2月まで同園に勤務しており、職員の態勢や見回りのタイミングなどのほか、防犯対策などについても熟知していた可能性がある。園を運営する社会福祉法人「かながわ共同会」の赤川美紀常務理事は会見で、「入所者が襲撃されるという差し迫った危機感は持っていなかった。その判断が間違っていた」と謝罪した。