いまは無くなってしまった社会思想社から、
現代教養文庫というありあがたい名前の文庫が出ていました。
(社会思想社は2002年に事業を停止)
その中に「探偵小説の謎」(江戸川乱歩著)という両刃の剣のような本がありました。
たしかにミステリへの入り口にはぴったりなのですが、
あまり読みすぎると、
乱歩が紹介した本を読んだときに妙な既視感をおぼえるのが玉にキズ。
現行本では上の「江戸川乱歩全集 第23巻 怪人と少年探偵 (光文社文庫)」で読めるはずです。
その本に「魔術と探偵小説」という章がありまして、
ディクスン・カー(カーター・ディクスン)の作品が、いかにオカルトをうまく取り入れているか、
切々と書かれているわけです。
中でも『「黄泉帰り」には死者再現の神秘が』なんて書かれていますが、
これは乱歩先生のうそ。
「黄泉帰り」は「死者はよみがえる」(創元推理文庫版。ハヤカワポケミスでは「死人を起こす」 原題・「To Wake the Dead」)
のことですが、その中には
「死者再現の神秘が」
なんてまったく出てきません。
まいっちんぐ!
カー覚書(随筆探偵小説所収)中での作品順位は
1位 帽子蒐集狂殺人事件
2位 死者はよみがえる 黒死荘殺人事件
とあり、4位(最下位)には、孔雀の羽根、一角獣の怪、パンチとジュディ、となっています。
「孔雀の羽根」「一角獣の怪」「パンチとジュディ」は乱歩先生の趣向に合わなかったようです。
現代教養文庫というありあがたい名前の文庫が出ていました。
(社会思想社は2002年に事業を停止)
その中に「探偵小説の謎」(江戸川乱歩著)という両刃の剣のような本がありました。
たしかにミステリへの入り口にはぴったりなのですが、
あまり読みすぎると、
乱歩が紹介した本を読んだときに妙な既視感をおぼえるのが玉にキズ。
現行本では上の「江戸川乱歩全集 第23巻 怪人と少年探偵 (光文社文庫)」で読めるはずです。
その本に「魔術と探偵小説」という章がありまして、
ディクスン・カー(カーター・ディクスン)の作品が、いかにオカルトをうまく取り入れているか、
切々と書かれているわけです。
中でも『「黄泉帰り」には死者再現の神秘が』なんて書かれていますが、
これは乱歩先生のうそ。
「黄泉帰り」は「死者はよみがえる」(創元推理文庫版。ハヤカワポケミスでは「死人を起こす」 原題・「To Wake the Dead」)
のことですが、その中には
「死者再現の神秘が」
なんてまったく出てきません。
まいっちんぐ!
カー覚書(随筆探偵小説所収)中での作品順位は
1位 帽子蒐集狂殺人事件
2位 死者はよみがえる 黒死荘殺人事件
とあり、4位(最下位)には、孔雀の羽根、一角獣の怪、パンチとジュディ、となっています。
「孔雀の羽根」「一角獣の怪」「パンチとジュディ」は乱歩先生の趣向に合わなかったようです。
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